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人事が教える|教員の転職が「難しい」ってホント?その理由5選と対策【結論:転職できます】

転職前の準備編
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公立の先生A
公立の先生A

教員として働らいているけど、毎日忙しくてもうこの仕事続けていくの無理‥。でも転職って難しいの?

公立の先生B
公立の先生B

教員からの転職ってスゴイ難しい、って聞いたことあるけど‥。そんなの私にできる気がしない‥。

今の仕事の環境を変えたいとは思うけど、難しいって言われることにチャレンジするのも怖いし、できれば失敗したくない‥そんな風にモヤモヤしている先生方、いらっしゃいませんか。

実際「教員からの転職は、難しい」と言われることもあるようですが、転職できないかと言われたら全くそんなことはありません。

なぜなら、実際に教員から転職している先生たちがいらっしゃいますし、その数は年々増加している傾向です(公立教員からの転職者数の推移↓)。

平成24年度 27年度 30年度令和3年度
小学校1,3181,5011,7152,098
中学校1,0191,1421,2171,288
高校445454559651
令和4年度学校教員統計調査 結果の概要(確定値)より抜粋

参考:https://www.mext.go.jp/content/20240321-mxt_chousa01-000030586_1.pdf

では、なぜ「教員の転職は難しい」と言われれているのでしょうか。

この記事では「教員の転職は難しい」と言われる理由を、学校人事の経験を基に解説していきます

~自己紹介~
教員一家に生まれ、両親・叔父叔母・祖父はみんな公立小中高の先生。そして自身は英会話講師 → 私立高校で教員 → 今は教育関連企業で会社員しています。
教育業界で10年。そのうち8年間は人事を担当。教育業界での採用や転職に長く関わってきました。その経験をもとに、記事を書いています。

この記事を読むと、

  • 教員の転職が難しいと言われている理由が分かる
  • 教員経験を活かして有利に転職する方法が分かる
  • 「教員だから‥」と思わずに、転職に対して前向きな気持ちになれる

あなたの教員ライフが少しでも理想に近づくよう、参考になれば嬉しいです!

教員の転職が難しいと言われている理由5選

では、先に結論から。

教員の転職が難しいと言われている理由5選プラス1

  • 教員は専門職のため、転用できないスキルが多いとみなされる
  • ビジネス経験が不足していると捉えられる
  • 給与が下がることが多い
  • 転職可能な時期が限られる
  • 忙しくて転職活動に割ける時間がない
  • 【おまけ】先生としての強すぎる責任感

それでは、一つずつ見ていきましょう!

教員は専門職のため、転用できないスキルが多いとみなされる

教員は素晴らしい仕事ですが、「転職」と考えたときには専門職のため、転用できるスキルがないと思われるのも事実です。

【専門職】とは‥講師教師、塾講師、医師、看護師、建築家など、技術や資格が必要な仕事のこと。特定のスキルしか身につかないので、専門外への転職が難しいと言われる。

教育に特化したスキルや経験というのは、教育業界でしか通用しないことが多いです。

特に一般企業に転職する際には、採用側は「経験値と即戦力」を求めていることが多いので、その点では教員は不利かもしれません。

公立の先生
公立の先生

個性あふれる生徒・保護者の対応から毎日の授業、事務処理までこなしていて、転用できるスキルがないと思われるなんて‥悲しいT_T

ビジネス経験が不足していると思われがち

一般的にビジネスで必要とされるスキルは

  • 数字(売り上げなど)や結果・成果を求める姿勢
  • 自ら課題設定をして解決するために行動する
  • ITスキル(テクノロジーを使うスキル)

といったものです。

一般企業と教員の世界では、評価される項目が全く違うので、一般企業の世界から見ると「教員は評価できる経験がない」とされてしまうことがあります。

具体的には、

  • 一般企業‥課題に対して行動した結果の数字や売り上げが仕事として評価される
  • 教員‥生徒の成長に寄り添う仕事のため、プロセスや過程に対して評価される

そのため、一般企業の世界からすると教員はビジネス経験が不足していると捉えられてしまうこともあります。

公立の先生
公立の先生

そもそも全く価値観が異なる世界なんだ‥。やっていける気がしない‥。

転職により給与が下がることが多い

教員は専門職で、地方公務員なので給与は安定しており、勤務年数を経るにつれて他の職業よりも年収が高くなることが多いです。

そのため、転職後に年収が下がってしまうことをデメリットだと感じ、転職活動を思いとどまってしまう教員の方も多いです。

公立の先生
公立の先生

確かに仕事は忙しいけど、今のお給料がもらえなくなると思うと‥ちょっと考えちゃうかな。

転職可能な時期が限られる

学校は4~3月で1年が回りますので、クラス担任を持つと3月末まで退職できないのが一般的です。

そのため「勤務スタートが4月から」という条件の転職先を探さないといけなくなります。

一方で、一般企業は人が欲しい時に募集して即採用というサイクルが普通です。

その結果、採用のタイミングを合わせるのが難しくてチャンスを逃してしまうことが多いです。

また、教員からの転職希望者が増える3~5月は、どうしても倍率が高くなることも、教員の転職ハードルを上げている要因の一つです。

>教員の転職スケジュールの詳細については、コチラの記事も参考にしてください▼

忙しくて転職活動に割ける時間がない

学校の先生は朝から夜まで、どうかしたら土日までとても忙しく働いています(これが転職したい理由の1つですよね‥)。

ということは、転職活動に割ける時間を作るのがとても難しいです。

どうしても目の前の仕事を優先させて、転職活動が後回しになってしまったり、面接の時間も企業側と合わなくてどんどん先延ばしになってしまったり

そうすると自分のモチベーションを保つのも難しいですし、企業側は他の人を採用してしまうことになりかねません。

【おまけ】先生としての強すぎる責任感

教員として働いている方の多くは、生徒に対して真剣に向き合い、責任感を持って取り組まれています。

それはとても素晴らしいことなのですが、「職場を変えたい」「転職したい」と思った時にはその責任感がハードルになってしまうこともあるのではないでしょうか

  • 自分がいないと生徒たちが困ってしまう‥
  • 今担当している子たちが卒業するまでは、見届けないと‥
  • この子には特別なサポートが必要だから、私がやらないと‥

などと、【教員の仕事の範囲・適切なやりがいの範囲】を超えてしまった、個人的な強すぎる責任感により、「転職したいのに、できない」と自分が思ってしまっている状況を作っていることがあります。

前向きに生徒たちに対してやりがいを持つことはとても大切なことですが、「職場を変えたい」と思うのであれば、自分がいなくても良い環境を作らないといけません。

この強すぎる責任感も、時に教員が転職しづらい理由になってしまいます。

公立の先生
公立の先生

確かに、そう思うこともある‥。聞けば聞くほど、教員から転職するなんてすごく難しいことのような気がしてきた‥;

学校人事担当
学校人事担当

大丈夫です!転職している先生方もたくさんいますし、教員経験もアピールできることがたくさんありますよ!

教員が転職するにはどうしたらいいのか

教員の転職が難しいと言われていることは分かった、ではどうしたらいいの?という方へ、対策方法をご紹介していきます。

対策1.転職したい理由を明確にする

まずは一度、1時間でもいいので時間を取って、転職したい理由を明確にしてみましょう。

  • 今の仕事でストレスだと感じているところ
  • 理想の仕事内容や勤務条件、職場の雰囲気
  • 転職した後の生活はどんな風になっていたいのか(朝から寝るまでの理想の行動パターン)
  • 転職後の理想の生活をしている自分の気持ち
  • 本当に転職したいと思っているのか(今の仕事でも理想は叶えられるのか?)

など、しっかりと時間を取って考えて自分のみらいをイメージしてみましょう

自分の気持ちの整理ができて転職に対して前向きな気持ちになり、モチベーションを保つこともできます。

>>こちらの記事も参考にしてください▼

対策2.教員経験でアピールできることを見つける

ご紹介した通り、一般企業と教員の世界では、評価されることが異なります。

「転職したい」と思っているのであれば、一般企業の目線で自分の教員としての仕事を評価してみましょう。

  • コミュニケーション力:生徒や保護者、周りの教員と協力関係を作り、問題解決を行っていく
  • 計画性・マルチタスク:締め切りまでの動きや段取りのつけ方、また同時並行でいろんなタスクをこなしていく力
  • リーダーシップ・マネジメント能力:クラスをまとめたり、生徒に役割を持たせてイベントを成功させる力
  • 課題解決力:自分のクラスの課題に気づき、それを解決できるように取り組んだ工夫ポイント、そしてその結果どうなったか

「結果」が重視される世界ですので、「こういった問題があり、こう取り組んだ結果、こうなりました」とまとめられると良いです。

また結果に数字が入っているとより具体的でわかりやすいですね(平均点10点アップとか、クラスの85%が希望進路を目指せたなど)。

今までの教員経験でも、見方を変えると一般企業へアピールできる点があることに気づくはずです。

学校人事担当
学校人事担当

自分にはアピールすることなんて1つもない‥!と感じる方は、これから転職までの期間で、成果を作れるように取り組んでみるのもオススメです。

>>こちらの記事も参考にしてください▼

対策3.期限を設けて活動を行う

教員は本当に忙しい毎日を送っています。

その中で「転職活動しよう!」となると時間のやりくりに工夫が必要です。

目の前のことが忙しくて、全く転職に時間が割けない‥ということを避けるために、

  • いつまでに転職するのか、最終期限を決める
  • 最終期限から逆算して、いつ何をするのかを決める(週単位)
  • 転職活動の時間を取るために、削れる部分を削って時間を作る(時間をかける優先順位)

「いつか転職できれば‥」とぼんやりと考えていると、いつまで経っても転職できない可能性があります。

自分のモチベーションを保つためにも「〇月までには転職する!」と決めて、進めていきましょう。

>>こちらの記事も参考にしてください▼

対策4.自分で勉強できるものはしてみる

これは時間に余裕のある方におすすめしたい方法です。

ビジネススキルとして一般企業で重宝されるもので、興味があって自分で勉強できるものがあればしてみても良いでしょう

即戦力として採用されやすいスキル例▼

  • プログラミング
  • AIスキル
  • セールス/マーケティング
  • プレゼン力
学校人事担当
学校人事担当

実際に知識として学び、今の教員の仕事に自分なりに取り入れてみることで、小さいながらも実践経験となります。転職するときには大きなアピールになりますよ。

教員から転職するなら私立学校がオススメ

公立の教員経験者が転職をするなら、私立の学校の先生がおすすめです!

その理由は3つあって、

  • 同じ教員だから、即戦力になれる
  • 転職時期や転職活動に制限があることに理解がある
  • 公立よりも一般企業に近い環境でステップアップできる

です。もう少し具体的に説明します。

同じ教員だから即戦力になれる

「学校教員」という立場では、公立も私立も教員の業務内容は共通点が多いです。

そのため、転職するときには即戦力として採用してもらえることもあります。

また、働く環境も生徒と直接触れ合える環境なので、やりがいも保てます

さらに教員として身につけてきたスキル(コミュニケーションスキル・生徒指導力・授業力など)も活かすこともできます。

転職時期や転職活動に制限があることに理解がある

採用する側も学校なので、教員が転職できる時期が偏っていることや、毎日忙しい中で転職活動をしていることに対して理解があり、転職活動が進めやすいです。

なので、一般企業と比べると転職活動に融通を利かせてくれることも多く、例えば面接時間を土日にしてくれたり、入職時期を少しずらしてくれたりと対応も柔軟です。

採用する側(人事)としても、少しくらいタイミングがずれても、入職してくれるならとてもありがたいというほど、人手不足に悩んでいる学校もあります。

学校人事担当
学校人事担当

学校側の対応に甘えすぎていると「この人本当に転職する気あるのかな」と思われてしまいますので、要注意!

公立よりも一般企業に近い環境でステップアップできる

「一般企業から、教員はビジネススキルが足らないと思われがち」という話をご紹介しました。

確かに公立の教員経験だけでは、そう思われることもあるかもしれません。

その点、私立学校の教員は一般企業と近い考えで運営されている面があり、一般企業へのステップアップとして経験を積むには最適です。

例えば

  • 生徒募集に関する業務(営業
  • 入学者数や売り上げを意識した業務(利益追求
  • 講習会や留学プログラムなどのオプションの紹介(営業・マーケティング
  • 新規企画の実施(企画・プロジェクト推進

といった経験ができ、一般企業で求められるビジネススキルが獲得できます。

将来的に一般企業で働きたいと思っている方は、私立学校でビジネススキルを意識した経験を積むのも良い選択肢だと思います。

公立の先生
公立の先生

公立の学校も私立の学校も、結局忙しくて大変なんじゃないの?

学校人事担当
学校人事担当

私立学校への転職の最大のメリットは「自分で応募先の学校を決められること」。働き方改革をしている学校も多いので、自分に合う学校があるかを探してみるだけでもオススメです。

>>私立学校での働き方の詳細については、こちらも参考にしてください▼

一人で悩まずに、人に相談してみよう!

自分がどんなふうに働いていきたいのか分からない、でも誰にも相談できない‥と感じているようであれば、エージェントに相談することもオススメです。

KIMINARAでは、ご自身の考えや理想を整理してくれ、一人ひとりに合ったエージェントを紹介してくれます。

誰にも相談できなくて困っている方はぜひ、活用してみてくださいね!

まとめ

今回は、公立の教員からの転職って難しいと言われる理由と、その対策をご紹介しました。

実際に転職されている教員の方もたくさんいらっしゃいますし、全く難しいなんてことはありません

「難しいと言われているから」という理由だけで転職を諦めず、ぜひ前向きに捉えて転職活動を始めてみてください。

みなさんの理想の教員ライフが実現できるよう、参考になれば嬉しいです。

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