先生としての仕事は好きだけど、こんなに忙しい毎日はもう無理‥。そろそろ、転職考えた方がいいかな‥。
毎日生徒と一緒に関わって仕事するのは好きだけど、プライベートの時間も充実させたい‥。でも学校って結局どこも一緒だよね‥。
公立学校で働いている先生方、こんなお悩みをお持ちではないですか?あるいは、
モヤモヤとした気持ちを抱えつつ、毎日忙しい日々を送っていませんか?
実は、そんな悩みを抱えている先生方が自分らしく先生として働けるおすすめの職場が「私立学校」で働くことなんです。
なぜなら私立学校では「教員のやりがいはそのまま」に、公立学校と比較してライフワークバランスが取りやすい環境が整っていることが多いのです。また、私立学校は自分で「どの学校で働くか」を決められるのも大きなメリット。
そこでこの記事では、私立学校での採用担当経験を基に、私立学校を選ぶ際に注目すべきポイントについて詳しく解説します。
~自己紹介~
教員一家に生まれ、両親・叔父叔母・祖父はみんな公立小中高の先生。そして自身は英会話講師 → 私立高校で教員 → 今は教育関連企業で会社員しています。
教育業界で10年。そのうち8年間は人事を担当。教育業界での採用や転職に長く関わってきました。その経験をもとに、記事を書いています。
この記事を読むと
- 私立学校で働くことのメリットが分かります
- 職場として学校を選ぶときに注目すべきポイントが分かります
- どんな学校で働くのが自分の理想か、イメージすることができます
「教員という仕事は好き」というあなただからこそ、自分らしく働く働くの教員ライフを実現させられるように、ぜひ参考にしてみてください!
私立学校に転職する際に注目すべき学校選びのポイント【結論】
それでは、さっそく結論から。
「私立学校に転職する際に注目すべき、学校選びのポイント」は以下の9つ。
- 学校の理念と教育方針
- 自分のメインの業務内容
- 学校の規模とクラスサイズ
- 教員のサポート体制
- 給与と福利厚生、残業の有無
- キャリアアップの機会
- 生徒の特徴と学校の文化
- 地域社会との関わり
- 教育環境と設備
それぞれのポイントに対して自分の理想や教育観と照らし合わせて考えていくことで、先生として楽しく働ける環境を見つけられるはずです!
学校を探しながら公式サイトや募集要項などで自分で確認できるところもありますし、面接時に採用担当に詳細を聞いて確認してほしいものもあります。
私立学校と公立学校の違い
そもそも私立学校って‥?知っているようであんまり知らない‥。
最初に、公立学校と私立学校の大きな特徴をご紹介します。
公立学校 | 私立学校 | |
運営者 | 政府や自治体 | 個人や法人、宗教団体など |
資金 | 公共の財源(税金) | 生徒からの授業料や寄付金、財団からの資金 |
カリキュラム | 国の教育方針に基づいて、全国共通のものを使用 | 学校がある程度自由に決められる |
教員の働き方 | 公務員 | 運営者に雇用される |
その他 | ー | スポーツや芸術など特定の分野に力を入れるなどの特色がある |
私立学校はそれぞれの学校に教育理念があって、その理念に基づいて特色のある教育活動が行われています。
教員として私立学校で働くときには、各学校の特色を理解して、自分の理想がその職場で叶えられそうかを考えることが大切です。
>>私立学校で働くことについては、こちらの記事も参考にしてください▼
それでは、私立学校を選ぶときの注目ポイントを1つずつ解説していきます!
私立学校選びのポイント
1.学校の理念と教育方針
私立学校を選ぶ上で最も重要な要素の一つが、学校の理念と教育方針です。
私立学校はそれぞれ独自の理念や教育方針を持っており、それが学校の運営や教育内容に大きく影響します。
例えば、進学校として有名な私立学校は、学力向上を最優先にしていることが多く、一方で、芸術やスポーツ、国際交流に力を入れている学校もあります。
どんな人材を育成したいと学校が考えているのか、そのためにどんな方法で教育を行っているのかなどが、あなた自身の教育観や指導方針が学校の理念と一致しているかどうかを確認することが大切です。
実はこのポイントが、採用面接でも一番深堀して確認する部分です。
その理由は価値観のミスマッチがあると、教員も学校もどちらも大変な思いをするから。
そもそもの価値観が合わない職場で働くことは、働く本人もしんどいですし、学校としても「その考え方は個人としては素晴らしいけど‥それはうちの学校じゃ実現できないよね」となってしまいます。事前に学校の公式サイトなどで確認をした上で、さらに面接時などに確認をしておきましょう。
>>自分が教員として大事にしている「軸」の考え方はコチラを参考にしてください▼
2.自分のメインの担当業務
公立学校と同じ「教員」という立場でも、私立学校では業務内容が大きく異なることがあります。
例えば私立学校では、
- 授業はオンラインがメインだから、自分の担当コマは週1しかない
- 生徒募集の業務がメイン担当だと、直接生徒との関わりが少ない
- 土日は仕事で、平日に休みを取ることが多い
といったこともあります。
「授業がやりたい」「生徒と関わりたい」「部活の顧問をやりたい」など、自分の好きな業務に携わることができるのか、必ず確認をしておきましょう。
また、メイン業務以外にもどんな仕事があるのかを確認しておけると、入職後に「そんなの聞いてない!」ということが避けられます。
3.学校の規模とクラスサイズ
私立学校の規模やクラスの大きさも、先生として働く上では重要なポイントです。
学校によって、大きな学校も小さな学校もありますし、それも教育理念に沿った考えが反映されています。
それぞれ大規模な学校・小規模な学校で特徴があります。
中~大規模な学校 | 小規模な学校 | |
生徒数 | 約300人以上 | 約300人以下 |
教材や教育コンテンツ | 充実している | 限られていることもある |
教員の数 | 教員が多いため、専門的な深い知識や経験が積める | 教員が少ないため、広い視野で様々な業務を担当することができる |
生徒対応 | 個別の生徒に対するケアは行き届かないこともある | 生徒一人ひとりに目が行き届きやすい |
経営陣との距離 | 組織が大きく、申請などにはルールが細かく時間もかかる | 風通しが良い、経営判断が早い |
学校の規模が、そのまま働く環境を決める要素になることがあります。
自分がどのような環境で働きたいか、どのように生徒と関わりたいか、また自分のスキルがどのように活かせるかを考えて選びましょう。
4.教員のサポート体制
私立学校では、公立学校以上に教員のサポート体制が充実していることがあります。
例えば
- 新人研修(基本業務、保護者対応など)
- 中堅層向けのキャリアアップ研修
- マネジメント研修
- 専門家やプロ講師による研修
などのサポートが用意されているところは、教員としての成長やキャリアアップに大いに役立ちます。
転職すると、今持っているスキルを活かして即戦力として活躍することが求められますが、そもそもその学校が教員を人材として育成しようとしている姿勢があるかは確認すべきポイントです。
5.給与と福利厚生、残業の有無
私立学校の給与体系は、公立学校(公務員)とは大きく異なります。
例えば、
- 業務内容と給与額、ボーナスや賞与のバランス
- 給与が上がっていく仕組み(査定)
- 福利厚生の内容
- 特別な手当(住居手当や地域手当など)の有無
- 残業の有無と残業代の有無
仕事として教員をやっていく以上、給与面や残業のことは非常に大切な部分です。
「残業について聞いたら、やる気がないと思われるかも‥」なんて思わずに、必ず確認しましょう。
最近は学校でも「教員不足」に悩んでいるところが多くなってきているので、残業を減らしたり業務分担をして、少しでも先生が働きやすい環境を整えよう、という動きがある学校もありますよ!
6.キャリアアップの機会
今後も教員としてのキャリアを積んでいきたいと思っている方は、キャリアアップについて質問してみても良いでしょう。
私立学校では、公立学校以上にキャリアアップの機会が豊富です。
- 学年主任や教務主任
- 生徒募集セクションのリーダーや責任者
- 学校運営やバックオフィス(広報・人事・経理・事務など)
- 学校経営本部
など、生徒に直接関わる仕事だけでなく、学校運営に関わる仕事でもポジションが用意されていることもあります。
自分のキャリアビジョンに合った機会が提供されているかを確認することは、将来のキャリア形成に大いに役立ちます。
学校人事としてもそういった将来的なキャリアアップについて質問が出る方は、長期で働く意思があるのかなとポジティブな印象があります!
ただ、転職してすぐに希望のポジションに就けることはあまりありません。あくまでも「募集されている職種の業務をまずは頑張る、数年後にキャリアアップとして‥」というスタンスで聞くことが大切です!
7.生徒の特徴と学校の文化
私立学校は、生徒の募集や選抜に独自の基準を持っているため、生徒の特徴も多様です。
学校の公式サイト(生徒保護者向け)やパンフレットなどを確認し、学校の文化や生徒の特徴を理解し、自分がその環境で働くときにどんなことが求められるかを考えましょう。
例えば
- 進学に力を入れている学校であれば、進学したい生徒が集まってきて高いレベルの授業力が求められるだろう‥
- スポーツや文化活動に力を入れている学校なら、自分の個性や得意をさらに伸ばして突き詰めたいと思っている生徒が入学してきて、部活動の指導が手厚くなるだろう‥
といった感じです。
ここでも、自分の理想の教員としての考え方(やりたいこと)と合っているか、大きくずれていないかを確認しましょう。
8.地域社会との関わり
私立学校は地域社会との関わりを大切にしている場合が多いですので、地域との連携や社会貢献活動など、学校がどのように地域と関わっているかを確認することも重要です。
地域社会との連携が強い学校では、生徒だけでなく教員も地域活動に参加する機会が多く、地域との絆が深まります。
また、ネットなどでその学校の口コミも調べてみましょう。
口コミには地域の皆さんからどんな印象を持たれているかとか、そこに通っている生徒や卒業生の声が書かれていたりします。
いろんな方がいろんなことを書けるで、全てを鵜呑みにする必要はないと思いますが、学校に対するイメージ理解には役立つと思います。
「その学校で働く教員である」と周りから見られることになるので、一度目を通しておくとよいでしょう。
9.教育環境と設備
私立学校は、その教育環境や設備に力を入れていることが多いです。
最新の教育機器や充実した図書館など、教育環境が整っているか、それらをどうやって活用することが教員として求められているのかをイメージしましょう。
例えば、生徒はデジタル教科書を持っている、座学の授業はすべてICT教材を使っている、生徒の指導履歴や成績管理は全てシステムで行っているといいった状況であれば、パソコンやICT機器を使いこなして業務をすることが想像できるでしょう。
ICTやパソコン操作に限らず、特徴がある点については、もし苦手意識を抱えているようであれば正直に伝えてください。
今後身につけることが可能なスキルであれば、入職までに勉強したり慣れておくことで、入職後にも即戦力として活躍することができます。
人事としては、得意なことだけでなく苦手なことも話題に出しておいてもらえると、その方を採用した後に職場で活躍してもらうイメージが湧きやすくなります。また、条件が合えば、苦手と言われることをサポートできるような人の近くに配置するようにも工夫します。
もちろん苦手は苦手なままでやらない、のではなく、「今後スキルアップを目指して頑張ります」という前向きな言葉も添えてください。
ただ、好き嫌い・得意不得意は理解しますが、仕事なのでやってください、というところが本音のところです。
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こんなにたくさんの学校情報を調べないといけないなんて‥忙しい私には到底無理‥。
私立学校への転職は諦めるしかないのかな‥。
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自分で学校の情報を収集するのもとても大切ですが、転職エージェントを活用して担当者と一緒に協力して進められると心強いですね。
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>>また、転職エージェントの利用についてはコチラも参考にしてください▼
まとめ
私立学校への転職を考えている公立学校の先生へ、私立学校選びのポイント9選をご紹介しました。
見てきた通り、私立学校で働くということは公立学校とは異なる多くの魅力と可能性があります。何よりも「働く学校を自分で選べる」ことが最大の魅力。
学校の理念や教育方針、担当業務の範囲などさまざまなポイントを考慮し、自分に最適な学校を見つけましょう!
そして自分らしくイキイキと先生として働いている、そんな理想の教員ライフが実現できるよう、少しでも参考になれば嬉しいです。
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