
新卒で私立学校の採用試験に応募したいんだけど、エントリーシートってどうやって書いたらいいの?



履歴書も提出するし、エントリーシートも提出するって、何が違うの?それぞれ何を書いたらいいの?
教員採用試験の最初の合否を左右すると言っても過言ではない「エントリーシート」。どうやって書いたらいいの?とお悩みの方はいらっしゃいませんか?
意外に軽視している新卒の方が多い印象の「エントリーシート」ですが、実はエントリーシートの書き方1つで採用担当者の印象に残り、その後の採用を有利に進められるかどうかが決まってきます。
この記事では、私立学校の人事担当経験を活かして、就活を有利に進めるエントリーシートの書き方を徹底的に解説していきます!
~自己紹介~
私は教員一家に生まれ、両親・叔父叔母・祖父はみんな公立小中高の先生。そして自身は英会話講師 → 私立高校で教員 → 今は教育関連企業で会社員しています。
教育業界で10年。そのうち8年間は人事を担当。教育業界での採用や転職に長く関わってきました。その経験をもとに、記事を書いています。
この記事を読むと分かること
- エントリーシートと履歴書の違い
- エントリーシートで見られているポイント
- 採用担当の目に留まる、効果的なエントリーシートの書き方
- 避けるべきエントリーシートの書き方(NG集)
ぜひ最後まで読んでいただき、自信を持ってエントリーシートを提出できるよう、参考にしてもらえれば嬉しいです!
教員採用試験でエントリーシートが大切な理由


履歴書とエントリーシートの違い
教員採用試験を進める際に、提出する書類には「履歴書」もありますよね?
まず最初に、履歴書とエントリーシートの違いを理解しておきましょう!
■履歴書とエントリーシートの違い■
履歴書:過去の事実やこれまでの経験を書くもの
応募者の基本情報(名前、学歴、連絡先など)、これまでの経験や取得している資格、強みや弱みなど
エントリーシート:未来への可能性を書くもの
自分の教育観や今後のキャリアプラン、教員としてどのように学校に貢献したいと思っているかなど
上記のように、履歴書とエントリーシートはそもそも基本的な内容が異なります。
まずは基本的な違いを頭に入れて、エントリーシートを書いていく準備をしていきましょう!
エントリーシートが大切な理由【4つ】
ここで、なぜ私立学校の教員採用試験で「エントリーシートが大切なのか」をご説明していきます。
教員採用試験で、エントリーシートが重視される理由は、以下の4つ。
- 選考の一番最初にあるものだから
仮に「エントリーシートは選考外です」とアナウンスがあったとしても、少なからず合否に影響を及ぼすことは間違いなし。第一印象はとても大きいです。 - 応募者の教育観を伝えるものだから
履歴書が過去の事実や資格を伝えるのに対し、エントリーシートはみなさんが教育に対してどう考えており、どんな教育をしたいと考えているのかを示す - 未来への展望を伝えるものだから
その学校でどんな教員として働きたいのか、どうやって学校に貢献したいのか、生徒にどのように関わりたいのかなど、未来の働く姿をイメージしてもらう - 学校との共通点を伝えるものだから
履歴書だけでは伝わりにくい、応募者の皆さんの個性や熱意、学校の教育理念との共感を示す
ということで、エントリーシートをきちんと書くことは、とても大切です。



「とりあえず出せばいい!」と思っていたけど、そういうわけではないんだね。
【準備編】エントリーシート作成前にすること


エントリーシートで差をつけるためには、自己分析や志望校研究など、入念な準備が必要です!
まずはエントリーシートを書く前の準備を一緒に進めていきましょう。
1.自己分析をし、理想の教員像を明確にする
まずは自己分析を行い、自分の特徴を言語化します。そこから理想の教員像を明確にしていきます。
以下の具体的なステップに沿って、一緒にやってみましょう。
これまでの学生生活を振り返り、学業・部活・サークル・アルバイト・ボランティア活動などの経験から、あなたが熱意をもって取り組んだこと、困難を乗り越えた経験を具体的に思い出します。
そしてその経験を通して、学んだこと、考えたこと、感じたことを考えていくことで、個性や強みを見つけます。
STEP1の自己分析で考えた、学業・アルバイト・ボランティア活動などの経験を通して、得た知識や課題解決能力、成長した点などを具体的にします。
この経験を通して、(それまではできなかったけど)こういうことができるようになりました、ということを具体的にするわけです。
また、部活動やサークルなどでの役割やチームワーク、目標達成に貢献したことを通して学んだことや成長したことを書き出してもOKです。
STEP1、2を通して出てきた自分の個性や強みを活かして「どのような教員になりたいのか」「生徒にとってどんな存在でありたいのか」を具体的にしてみましょう。
理想の教師像を持つことは、教育に対する情熱を示すことにもなりますよ!
繰り返しになりますが、エントリーシートは「未来への可能性を書くもの」です。
高いポテンシャルを持っている未来を描くためには、自己分析を通して自分の個性や強みを言語化し、それを活かして「こんな教員になりたいと考えている」ということを具体的にすることが大切です。
>より詳しい自己分析の方法は、こちらの記事も参考にしてください▼


2.志望校をよく知り、求められている人物像を理解する
自己分析が終わったら、次に志望校の研究を行い、求められている人物像を理解しましょう。
相手(志望校)に自分のことを適切にアピールするために、相手が求めていることを理解することがとても大切です!
「なぜその学校で教員として働きたいのか」を明確にするためにも、徹底的に学校研究をする必要があります。
学校のウェブサイトやパンフレットを読み込むだけではなく、学校説明会や交流会などにも積極的に参加をして、どのような学校なのか、どんな教員が求められているかを把握しましょう。
学校の情報を詳しく調べていくうちに、学校の教育理念・歴史・特色のあるプログラムなどが分かってきます。その中から、自分の教育観と合っているもの、深く共感するところを見つけます。
自分の教育観と合っている学校を探すことが、就活成功のコツですが、具体的にどのような点が共感できたるのか、自分の経験と結びつけられるのかを言語化しておきましょう。
新卒として就職活動をしているみなさんは、外からの視点を持っているので、応募する学校を客観的に見ることができます。
既存の枠にとらわれない新しい視点で、学校のどのような点に魅力を感じているのか、どんなポテンシャルを感じているかも具体的にしておけると良いでしょう。
学校の情報を詳しく調べるときに、一緒に募集要項についても確認しましょう。
エントリーシートの中身も大切ですが、提出形式や締切日、必要書類、文字数制限など、決められた形式に沿って提出することも大切です。
ミスがないように、早めに確認をして行動していくことが大切です!
応募する学校で求められている人物像をきちんと把握することで、自分の熱意やアピールを「学校に求められている方向で」行うことができるようになりますよ。



人としてはとってもいい方なんだけど「うちの学校とは考え方が違うんだよなー」という方は、不合格を出したりもします。
【実践編】採用担当に刺さるエントリーシートの書き方【サンプル付き】


それではここから、具体的なエントリーシートの書き方をご紹介していきましょう!
エントリーシートに書くべき内容は、志望動機と自己PRです。それぞれ説明していきますね。
未来への熱意を語るための「志望動機」
新卒のみなさんの志望動機は、経験の豊富さではなく「教員になりたい」という強い熱意と、その学校で「成長したい」という意欲を示すことが大切です。



教員としての経験は、キャリア採用(中途)の方の方が絶対的に上です。新卒は新卒の武器で戦いましょう!
志望動機には、以下の3つのポイントを含めて書いていきます。
- なぜ教員になりたいと思ったのか
教員をめざすよう担ったキッカケ、これまでの経験の中で教員という仕事に魅力を感じた瞬間などを具体的に伝えます。ご自身がそもそもなぜ教員をめざしているのか、を伝えるのが大切です。 - なぜその学校で教員として働きたいのか
世の中にはたくさんの学校がある中で、なぜその学校を選んだのか、どういう部分が自分の教育観と合っているのかを伝えます。 - 新卒だからこそ「貢献する意欲」があることを示す
経験は少ないながらも、その学校で教員として成長したい気持ちや、新しい知識や柔軟な発想など、新卒だからこそ学校に貢献できるポテンシャルを伝えます。
これらの3つのポイントを入れると、こんな感じになります!
■志望動機(サンプル)■
「私が教員という専門的な道を選んだのは、高校時代の〇〇先生との出会いがキッカケです。壁に当たっていた私に対する先生の温かさと情熱に触れ、生徒の成長を支える教員という仕事にあこがれを持つようになりました。御校の「〇〇」という教育理念に深く共感し、生徒一人ひとりの個性と可能性を伸ばす教育に貢献したいと考えております。新卒ではありますが、学童でのボランティア経験を活かしながら、現場での経験を積み、貴校の発展に貢献したいと考えております。」
エントリーシートは、書ける文字数が決まっていることが多いですので、簡潔にそれでいて必要なポイントは抑えつつ、書くようにしましょう!
>詳しい志望動機のまとめ方については、コチラの記事も参考にしてください▼


自分の可能性をアピールする「自己PR」
次にエントリーシートに入れたい項目としては、自己PRがあります。
これまでのご自身の経験を通して培ってきたポテンシャルや強み、教員としての適性を具体的にアピールしていきましょう!
自己PRに入れたい内容は、以下の3つ。
- 学生生活を通しての「経験」
学業で得た知識やスキル、部活動やアルバイト、ボランティア活動などで身につけたスキルやコミュニケーション力など、具体的なエピソードを交えてアピールします。 - 教員として活躍できる「素質」
自分の個性や性格の特徴、他人との関わり方などから、教員としての素質(例えば、傾聴力や共感力、責任感など)があることを伝えます。具体的なエピソードがあると〇。 - 成長意欲と学ぶ姿勢を強調する
新卒なので経験がないことをマイナスと捉えるのではなく、積極的に学び、成長していきたいという思いを伝えます。研修制度や自己啓発への取り組みなどを具体的に示すのもオススメです。
自己PRですので、上記3点すべてを全部を入れる必要はありません。
自分が一番自信を持って伝えられること1つに絞って、自己PRとして書いていきましょう。
■自己PR(サンプル)■
私の強みは、大学時代に所属していたボランティア活動を通して身につけた、組織の一部として役割を持ち、全体として目標に向かって進んでいく力です。このボランティア活動では、告知活動としてSNSでのフォロワー数を伸ばすという目標があり、これを達成するために各メンバーの得意なことと課題を把握し、役割分担を明確にしました。また、進捗を毎日確認するように会議も行いました。その結果、最初は遅れていたプロジェクトも、予定通りに目標達成させることができました。この経験から、チームメンバーの強みを活かして目標達成するための計画性と実行力を身につけました。教員として、生徒一人ひとりの状況を把握し、チームとして成長できるような組織作り、またリーダーシップを発揮したいと考えております。
自分の強みをただアピールするだけでなく、具体的なエピソードを添えることで、採用担当にもその光景をイメージしてもらうことができますよ。



自己PRなんてできることないよ、と思っている方も安心してください。どなたも「人よりちょっと得意なことが」が絶対にあるはずです!
>自己PRの詳細については、コチラの記事も参考にしてください▼


新卒のエントリーシートで避けるべき5つの失点ポイント





エントリーシートを書くときに、「これは避けるべき!」というポイントがあれば教えてほしい!



エントリーシートを見ていて「これは惜しい‥」と思うことをご紹介していきます。
学生の方のエントリーシートを見ていると「あっ、これはちょっと残念だ‥」と感じる内容があり、印象が悪くなってしまうことがあります。
今回はそんな「失点ポイント」を5つご紹介しますので、参考にしてください。
- 受け身な姿勢で、主体性がない
「教えてもらいたい」「成長させてほしい」という受け身な印象を与えるものはちょっと残念。「自分から積極的に学び、貢献したい」という主体性をアピールしましょう! - 理想だけを語っている
教育に対する理想を語るのは大切ですが、それだけでは薄っぺらい印象です。理想を叶えるために、具体的にどんな行動をしているのかを伝えましょう。 - 他の学校にも当てはまる内容
「これうちの学校のことじゃないよね?」とか「他の学校でもよくない?」と思ってしまうと、マイナスイメージ。学校の特色を理解して、その私立学校じゃないといけない理由を明確にしましょう。 - 上から目線で書いている
これまでの経験を基に、学校に対してダメ出しをしてくるのもNGです。例えば「学校の認知度を上げるために、マーケティングを‥」など。学校としても取り組んでいることがあるので、それに対して上から言うような印象を与えてしまうことは避けましょう。 - ウソや誇張が含まれている
ビックリするような内容の方が目を引きますが、ウソや誇張を入れるのはやめましょう。面接で詳細を聞いたときに「これは盛ったな‥」と感じてしまうと、一気に信頼がなくなります。
これらが含まれているエントリーシートは、それだけで「何だか残念‥」という印象を持ってしまいます。
みなさんがエントリーシートを書く際には、ぜひ注意してください!
【提出前】最後に確認するべきこと





エントリーシートが書けた!これでもうあとは提出するだけ!



提出する前の最後の確認で、エントリーシート全体の印象がグッとよくなることがありますよ!
エントリーシートが無事に書けた!あとは出すだけ!と思っている方へ、最後の最後まで気を抜かずにチェックしておいてほしいポイントがあります。
この最終チェックをすることでミスがなくなり、失点をなくせるエントリーシートが完成しますよ!
■提出前に確認してほしいチェックリスト■
- 教員に対する熱意と誠意は伝わる内容か
- 新卒の強み(学ぶ意欲や将来に向けたポテンシャル)が伝わる内容か
- 具体的なエピソードが入っているか
- その学校に合わせた内容になっているか
- 誤字脱字、日本語として正しくて読みやすい文章になっているか
- 文字数や指定の形式に合っているか
提出する前に、これらの内容を必ずチェックしておきましょう。
自分で書いて「これで大丈夫かな?」と不安に感じる方は、家族や友人など第三者に確認してもらってもいいですね!
エントリーシートを添削してくれるサービスも利用しよう



エントリーシート、何となく書けた気がするけど、本当にこれでいいのか不安‥。
そんな方には、エントリーシートを添削してくれるサービスの利用がオススメです!
- 初めてエントリーシートを書いたけど、これでいいの?
- 誰もチェックしてくれる人がいないから、誰かに見てほしい
- 何校かエントリーシートを出しているけど、全然合格しなくて自信がない
- 効率よくエントリーシートを書けるようになりたい
こんな不安やお悩みをお持ちの方は、ぜひ「赤ペンES」を使ってみてください。
『こんなにびっしり』プロが一人一人丁寧に添削。ずっと無料の【赤ペンES】

就活生にとって最初の難関が「エントリーシート」。赤ペンESは、キャリアアドバイザーがひとりひとり丁寧に赤ペン添削してくれるので、安心してお任せできます!
~赤ペンESの特徴~
- キャリアアドバイザーが丁寧に添削してくれる
- 第三者の客観的な意見がもらえる
- 合格しやすいエントリーシートが作成できる
- LINEのやりとりで簡単
- もちろん無料
自信を持ってエントリーシートを提出したい、エントリーシートで試験官に良い印象を残したい!と思っている方にはとってもオススメ。
まずは登録してみてくださいね!





繰り返しになりますが、エントリーシートで第一印象は大きく変わります。人事としても読みやすくて分かりやすいエントリーシートは大歓迎です!
まとめ
今回は、私立学校の教員採用試験「エントリーシート」の書き方について、具体的にご紹介してきました。
エントリーシートで大切にするべきポイントは、
- 志望動機を明確に書く
- 将来活躍できるというポテンシャルを示す
ことでした。
また、失点を防ぐポイントもご紹介してきましたので、ぜひみなさんのエントリーシート作成にお役に立てば幸いです。
教員採用試験で一番最初に提出する「エントリーシート」、ぜひ自信を持って提出してください!
みなさんが”自分らしく教員として働く”を実現させられるよう、応援しています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
コメント