
教員採用試験、不合格だった‥。やっぱり自分には教員は向いてないんだ‥。



一次試験も合格できないなんて‥。この先どうしよう‥。4月から無職ってわけにもいかないしT_T
教員採用試験、おつかれさまでした。残念ながら「不合格」という結果を受け止めなければいけない今、悔しくて不安な気持ちでいらっしゃるか、痛いほどよくわかります。
- こんなにも試験対策頑張ったのに、何が悪かったのかな、、
- もう「先生になりたい」という夢は叶わないのかな、、
- 応援してくれた先生や両親、友だちに申し訳ない、、
- 新卒なのに無職なんて、、4月からどうしよう、、
などなど、やるせない気持ち・不安な気持ちを持ってしまうのも無理はありません。
ただ、安心してください。教員採用試験に不合格だった、ということは、決してあなたの「先生になりたい」という夢の終わりではありません。
むしろここから、新しい選択肢を広げていくことができる、そう捉えてみてください。
この記事では、残念ながら教員採用試験に不合格だったあなたに向けて、私立学校の人事採用担当の経験を活かして、今後どのように具体的に動いていけばよいか、をお伝えしていきます!
~自己紹介~
私は教員一家に生まれ、両親・叔父叔母・祖父はみんな公立小中高の先生。そして自身は英会話講師 → 私立高校で教員 → 今は教育関連企業で会社員しています。
教育業界で10年。そのうち8年間は人事を担当。教育業界での採用や転職に長く関わってきました。その経験をもとに、記事を書いています。
この記事を読むと分かること
- 教員採用試験に不合格だった時のマインドセット
- ここから私立学校をめざせる理由と、私立のメリット
- 私立学校の教員採用試験合格に向けて、具体的なステップ
不安な気持ちをいったん横に置いておきつつ、次の一歩を踏み出すために、ぜひ最後まで読んで参考にしていただけると幸いです!
【教員採用試験不合格】マインドセットを変えよう


試験に合格したときに、多くの方が「自分の努力が足りなかった」「自分には教員としての資質がないのかもしれない‥」と自分を責めてしまいます。
試験に向けてしっかりと準備をしてきたからこそ、当然の気持ちですよね。
しかし、これは本当に大きな誤解です!
- そもそも、教員採用試験は全員が受かる試験じゃない
- その年やその時の採用状況により合格率が変わる
- 不合格=人間性や教員として能力を否定するものではない
のです。
1回の不合格で諦めてしまわずに、この経験を次への学びとして捉えて、前向きなエネルギーに変えて行動していくことが大切です。
ここでは「前向きなマインドセット」にするための、具体的な考え方をご紹介していきます!
①視野を広げることが、成功に近づく第一歩【私立学校という選択肢】
みなさんご存知だと思いますが、「先生」になる道は公立学校だけではありません。
日本には、個性豊かな私立学校が数多く存在します。
公立の教員採用試験に固執することなく、私立学校という選択肢にも目を向けることが、マインドセットの一歩目です。
「公立でしか働きたくない!」「親や教授から、絶対公立だと言われている」という強いこだわりのある方もいらっしゃるかもしれません。
が、一度フラットな気持ちで私立学校の魅力に触れてみてください。
自分が「教員としてやりたいこと」や「個性が活かせる場所」が私立学校にある可能性も0ではないのです。



人事として学生とお話させていただいていると、本当に「親(教授)が公立しかダメって言うので」という理由で、私立の内定を辞退する方がいらっしゃって、ビックリします。ご自身で一度魅力を考えてみることも大切かなと思います!
②私立学校という選択肢の魅力と現実
私立学校も「学校」という場で「生徒」がいて「先生」という仕事をしますので、その意味では「公立学校」とは何も変わりません。
例えば、毎日子どもと関わって、生徒の成長をサポートしたい、というところが根底にある方であれば、結論どこの学校でもそれは叶えられます。
一方で、公立と私立で大きく違うところは、以下の点です。
- 学校独自の建学の精神や教育理念がある
私立学校にはそれぞれ独自の建学の精神や教育理念があり、自分の教育観と合致する学校に出会えれば、自分の望む教育スタイルを実施することができます。 - 教育の自由度が高い
各学校の教育方針に基づき、カリキュラムや授業内容が公立よりも柔軟性や独自性を持っています。自分の得意や専門性を活かした授業や新しい教育への挑戦など、個性が発揮できる環境です。 - 採用基準に多様性がある(幅広く受け入れている)
公立学校のような一律の採用試験ではなく、各学校が独自に採用を行います。そのため、人物重視の採用や、特定のスキル・経験を重視するなど、求める人物像は多岐に渡ります。 - 働き方改革が進んでいて、ライフワークバランスが取れる
私立学校は学校法人を運営母体としていますので、いわゆる一般企業的な側面も強いです。そのため教員にとっても働きやすい環境が整っている場合も多いですよ!



何もかも決められている公立よりも、自由度が高くて自分が働きやすいと感じる環境が見つかるのが「私立学校」です!
さらに加えて、私立学校の採用スケジュールは学校ごとによってさまざまで、まだまだ新年度新卒としてスタートできる採用活動をやっている学校もたくさんあります。
そういった意味でも、あなたに合った学校が選べるのはメリットですよね!
>私立と公立の違いや、新卒で私立教員になるメリットはコチラも参考にしてみてください▼




私立学校が求める人材とは?【人事のホンネ】


それでは、私立学校の教員として「こんな人に来てほしい!」と採用担当がひそかに思っている方の特徴をここでご紹介します!
「教育理念に共感しているかどうか」がほぼ全て
まず、これは絶対に外せない!というところをお伝えします。それは
一番大切なのは「学校の教育理念に共感していること」です。
私立学校での毎日の業務は全て、学校の教育理念に基づいて方針が決められていますので、教育理念に共感できないと教員も学校もどちらにとっても幸せな状態ではありません。
例えば、
- 毎日の授業内容やカリキュラムの内容
- 生徒対応の方法や方針
- 生徒の卒業後の進路
- 学校行事や特別活動の内容
など、全てが【教育理念】に基づいています。
自分のしたい教育や自分の考えに近い教育理念を持っている学校で働くことは、働いている教員としても楽しいですし、その教員の活躍によって学校がさらに発展するのでWIN-WINの関係になります。



全てに共感することができなくても、共感できる部分が少しでもあればその学校をチェックしておくことをオススメします!
そのほかの大事な特徴3つ
私立学校の教員として「こんな人に来てほしい!」という方の特徴を、もう少しプラスして3つご紹介します。
- 教育に対する熱意と向上心がある
「生徒のために何ができるか」「よりよい教育のために何をしたいか」という強い熱意は、教員をめざす方には必須の資質。面接官に熱意が伝わると、とてもポジティブな印象を与えられます! - コミュニケーション能力がある
教員は常に人と関わって仕事をしていきます。生徒保護者はもちろん、周りの教員ともコミュニケーションが円滑にいくことは、大切な資質の1つです。 - 柔軟性と適応力、独自性がある
学校現場は常に変化しています。新しい教育方法やICT活用などにも積極的に取り組める柔軟性のある方は、とても活躍しやすい場でしょう。また授業などでも自分のアイディアを形にしやすい場面も多いです!
各学校の教育理念にもよりますが、こういった資質を持っている方が学校現場で求められている人材です。
もちろん、3つ全てをクリアしている必要はまったくありません!
少しでも「自分にも当てはまりそう~」と思う方は、ぜひ私立学校の教員として働くことも具体的にイメージしてみてください。
私立学校採用の3ステップ【教員採用不合格】





私立学校で働くのも悪くなさそうだけど、採用試験を受けないといけないんでしょ‥?また不合格になったらイヤだな‥。
一度不合格をもらってしまうと、どうしても前向きになれないのが教員採用試験ですよね‥。
しかし、公立の教員採用試験と私立学校の採用活動は、進め方が大きく異なります。
その違いを理解して、戦略的に準備を進めていくことがとっても大切です!
STEP1:徹底的な情報収集と自己分析
まずは「この学校魅力的!」と思う、あなたの価値観に合った私立学校を探しましょう。
学校の情報を探すのに使えるのは、以下のとおり。
- 私学協会や教員採用.jpなどの情報サイト
各都道府県の私学協会や、私学教員採用に特化したページには、多くの募集情報が掲載されています。 - 学校の公式サイト
気になる学校があれば、必ず学校の公式サイトを隅々まで読みましょう。教育方針や教育活動、部活動、進路実績、生徒の様子など、その学校の個性が分かります - 転職エージェント
私立学校の非公開求人を持っている場合もありますし、希望に合った学校を紹介してくれるかも!
そして、学校探しの中で最も大切なのが「なぜこの学校で働きたいのか(志望動機)」を明確にすることです。
ただ単に「学校の先生になりたい」だけではなく、「この学校の〇〇という教育理念に共感し、△△という私の経験を活かして、□□な生徒の教育に携わりたい」といった、具体的な志望動機が求められます。
具体的な志望動機をつくるのに大切なのが「自分の強みを明確にすることと、経験を棚卸しする」こと。
- あなたの専門教科は何ですか?さらに深掘りした、自分の専門性は何ですか?
- あなたが学生時代に取り組んだ部活動や活動はありますか?
- どんなアルバイトをしていましたか?そこから何を学びましたか?
- ボランティア活動の経験はありますか?そこで何を学びましたか?
- (公立の)教員採用試験が不合格だった経験から何を学び、どう成長しましたか?
上記の質問に答えることで、自分の経験やそれを通して成長したことを言語化し、自分の強みとしてアピールする材料になりますよ!



「何も上手くいったことがない」と落ち込む必要はまったくありません。良い経験も悪い経験も、それを通して【何を学んで、どう成長したか】を人事は知りたいと思っています。
>志望動機の作り方についての詳細は、コチラの記事も参考にしてください▼


STEP2:応募書類を提出し、あなたの「魅力」を伝える
私立学校の採用では、第一印象をつくる応募書類がとても大切です。
応募書類とはエントリーシート、履歴書、職務経歴書、志望理由書など、選考の最初に提出する書類のこと。
私立学校へ提出する書類は、公立へ提出するものとは大きく異なる特徴がありますので、それぞれの書面のポイントを以下でご紹介します。
書類選考に共通して大切なポイント:「なぜ(他の学校ではなく)この学校で働きたいと思っているのか」をアピールする
それではそれぞれの書類について、具体的にご紹介します!
■履歴書、職務経歴書
履歴書には得意な教科、担当したい学年、指導可能な部活動などは具体的に記載します。
また、職務経歴書には教育実習やアルバイト、これまでの職務経験などを書き、「これらの経験がどのように学校で活かせるか」という視点で具体的に記述します。
例えば、「個別指導塾でのアルバイト経験を通して、それぞれの理解度に合わせたアプローチ方法を学びました」という感じです。
■資格や免許
取得している教員免許はもちろん、それ以外の資格(英検、TOEIC、PCスキルなど)もアピール材料になります。



スキルや経験は、それを持っていることが重要なのではなく「それを使ってどう学校や生徒に貢献ができるか」が大切です!
■志望動機、志望理由
志望理由書は、自分の言葉で「なぜ、この学校で働きたいのか」という熱い思いを伝えます。
そのためにも
- 学校の教育理念への深い共感を示す
- 自分の教育観と学校の理念をリンクさせる
- 入職後にどう貢献できるのかを具体的に示す
ことが重要です!



人事としては、テンプレ通りの文章は割とスルーしがち。その人の言葉や熱意が伝わってくる文章だと、印象に残りやすいです!
>志望理由の書き方については、コチラの記事も参考にしてください▼


STEP3:面接で「この人と働きたい」と思わせる
書類選考を通過したら、いよいよ面接です。
面接では書類では伝えきれなかった人柄やコミュニケーション能力、そして「教員」としての資質を直接アピールしましょう!
ここでは、面接対策のポイントを4つご紹介します。
- 学校への理解を深める
面接では、書類以上に学校の教育理念や特色ある取り組みについて本当に理解しているかを問われます。「もし当校に入職したら、どんな教育がしたいですか?」といった質問に、具体的に答えられるように準備しておきましょう。 - 自分の教育観を明確にする
生徒指導、授業内容、保護者対応など、具体的な場面を想定して、あなたなら「何を大切に、どうやって対応するか」を語れるようにしましょう。 - 模擬授業・小論文対策
多くの私立学校では模擬授業や小論文が試験に入ってきます。特に模擬授では、あなたの「生徒との接し方」や「教員という仕事に対する考え方」が試されますので、しっかりと練習をして臨むことをオススメします! - 質問への準備
「なぜ公立ではなく私立なのか」「なぜ他の学校ではなく、この学校なのか」「教員採用試験に不合格だった経験をどうとらえていますか?」といった質問は、ほぼ確実に聞かれます。しっかりと自分の意見を回答できるように練習しておきましょう。



人物重視の採用では、書類選考よりも面接が重視されます。しっかりと準備をして臨むことが大切ですよ!
>面接で聞かれる質問の詳細については、コチラの記事も参考にしてください▼


採用担当の目に「不合格者」はどう映る?人事の目線を解説



公立の教員採用試験に不合格だったって、言わない方がいいのかな?絶対に良い印象を与えないよね、、



私立の採用担当者は、教員を目指す方は公立も受験しているのは割と「当たり前」と認識しています。不合格だったとしても、大事なのは「なぜうちの学校で働きたいと思ったのか」の部分です!
胸を張って言えるコトではないので「公立の教員採用試験に不合格だった」という事実を隠しておきたい気持ちはもちろん理解できます。
- 公立の試験も受けていたって、正直に言った方がいい?
- 不合格だったことはちゃんと伝えたほうがいい?
- どんな伝え方をしたらいい?
‥などなど、不安な気持ちになりますよね。
結論「聞かれなければ、自ら伝えなくても大丈夫」です。
繰り返しになりますが、私立学校の人事担当が気にしているのは「あなたがどんな人で、なぜこの学校で働きたいと思っているのか」です。
公立を受けて合格をもらっても私立に来る方もいらっしゃいますし、公立を受けない方もいらっしゃいますので、正直なところあまり気にしていません。
もし、面接の質問の中などで面接官に「公立学校は検討していないのですか?」などと聞かれた場合には、正直に伝えた上で、今なぜその学校を受験しているのかを丁寧に伝えればOKです!
例えば「公立学校への入職は検討していないのですか?」と聞かれたら
「はい、実は公立の教員採用試験も受験したのですが、残念ながら不合格という結果でした。しかしその結果を受けて、自分自身で改めて教員の仕事を考えさらに視野を広く持つことができたので、〇〇という教育理念を持つ御校で教員として活躍したいと思うようになりました。」
という感じで伝えてみてください!
ポイントは、経験をポジティブに変換して、未来につなげる姿勢を見せるコトです。
変に気負わずに、落ち着いて正直に答えれば大丈夫です。
一人で心細いときは、エージェントを活用しよう!
一度、試験で不合格をもらってしまうと「またダメかも‥」と不安になってしまう方も多いです。
そんなときは、一人で抱え込まずに、エージェントに相談して二人三脚で就職活動を進めていくことがオススメです!
- 自分自身の強みに改めて気づく「自己分析」
- 履歴書、職務経歴書などの提出
- あなたに合った学校探し、情報収集
- 面接のスケジュール管理
などなど、やること盛沢山の就職活動。しかも公立の結果が出てからの、みんなからちょっと遅れてのスタートとなると、効率よくやっていく必要もあります。
- 無料で利用できる、相談に乗ってくれる
- 書類作成、面接練習などサポートをしてくれる
- あなたに合った仕事の求人情報を教えてくれる
- やらなければいけないこと、やらなくてもいいことを教えてくれる(効率的に進められる)
ということで、まずは気軽に相談するイメージでエージェントの力を借りてみましょう!
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まとめ
今回は、公立の教員採用試験が残念ながら不合格だった方向けに、私立学校での教員の道と成功する就職活動の進め方3ステップをご紹介しました!
教員採用試験が不合格だったということは、確かに落ち込んでしまいますが、だからと言って教員を諦める必要はまったくありません。
私立学校には公立と異なる多様な教育の場がありますし、あなたの個性や専門性、情熱ややりたい教育が私立学校にある可能性は大いにあります。
今回の記事が私立学校で「自分らしく教員として働く」を実現させてもらえる人のお役に立てれば嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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