人事が教える|採用面接「保護者対応」の回答ポイントと回答例5選【私立学校】【教員採用試験】

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教員志望の方

教員採用面接で「保護者対応」について聞かれたら、なんて答えたらいいんだろう?

教員志望の方

正直「保護者対応」って言われても、経験なんてないし、できればやりたくないし。面接で聞かれたら正直に答えていいの?

教員採用試験に向けて準備をしているみなさん、「保護者対応のことを聞かれたらどんな感じで答えたらいいの?」と不安に思っていませんか?

教員の仕事の1つとして、大きなものが「保護者対応」ですが、これから先生を目指す方にとっては不安でしかないですよね。

ただこの質問、教員採用面接ではよーく聞かれる質問なんです!

そこで今回の記事では、私立学校の人事担当の経験を基に、教員採用面接で「保護者対応」のことについて聞かれたときの回答のポイントと回答例をご紹介していきます!

~自己紹介~
教員一家に生まれ、両親・叔父叔母・祖父はみんな公立小中高の先生。そして自身は英会話講師 → 私立高校で教員 → 今は教育関連企業で会社員しています。
教育業界で10年。そのうち8年間は人事を担当。教育業界での採用や転職に長く関わってきました。その経験をもとに、記事を書いています。

この記事を読むと、

  • 保護者対応について聞いてくる、面接官の意図がわかる
  • 具体的な回答例を学べる
  • 保護者対応の経験がなくても、安心して面接に臨めるようになる
  • 自分の言葉で話すコツがわかる

ようになります!

ぜひ最後まで読んでいただいて、自信を持って面接に臨んでくださいね!

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目次

面接官が「保護者対応」の質問をする意図

そもそもなぜ、面接官が保護者対応について質問をするのか、そして何を知りたがっているのかをここで整理しておきましょう!

面接官が質問するのは「困難を乗り越えられそうか」を知りたいから

教員志望の方

面接では「この人は優秀な先生だ!」と思ってもらうように回答するのが必要なんじゃないの‥?

学校人事担当

そんなことありません。特に教員未経験の方へは「どのように困難な状況を解決するか」を知りたいと思っています!

教員採用試験で「保護者対応」についての質問をされる理由は、「保護者対応の経験があるかどうか」を聞きたいからではありません。

(そんな特殊な経験、持っている人の方が少ないですよね。)

本当に知りたいのは、次の3つです。

  • 冷静な対応力と判断力
    感情的にならず、状況を客観的に判断できるか
  • コミュニケーション能力
    保護者の話に耳を傾け、信頼関係を築くことができるか
  • 組織の一員としての意識
    困ったときに一人で抱えることなく、周りの先生や学校に相談できるか

つまり面接官は、わざと「保護者対応」という不安なキーワードを出すことで、応募者の反応を見て、「未来の先生として困難な状況をどのように乗り越えられるか」をイメージしているのです。

【ワンポイントアドバイス】経験の有無でのアピール方法のちがい

学生時代のアルバイトで、保護者と関わりがあったり、何か対応をしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

  • 塾講師のアルバイト
  • キャンプや自然体験活動などのサポートスタッフ
  • スポーツクラブのお手伝い

など、保護者と関わった経験はもちろんアピールしてOKです!

■アルバイトやボランティア経験がある方の面接の話し方

「〇〇のアルバイトで、保護者の方からこんな相談を受けたことがあります。その際は、△△のように対応しました。」

と具体的なエピソードを交えて話すと、説得力が増します。

■経験がない方の面接での話し方

「保護者と関わった経験なんてないよ‥」と不安に感じる必要はありません。

普通に生きてきたら、人の保護者と関わる経験なんてあまりない方が自然です。

そういった時は

「私には経験がないので、保護者対応は不安です。」

と答えるのではなく

実際に保護者とお話した経験はありませんが、塾講師のアルバイトで培った傾聴力を活かして、まずは保護者の方のお話を丁寧にうかがうことから始めたいと考えています。」

など、別の経験から得たスキルを応用する姿勢を伝えるのがコツ!

「困ったときは、すぐに管理職の先生や先輩に相談し、学校全体で対応していく姿勢を大切にしたいです。」と伝えることで、謙虚に意欲を示すことができますよ。

【人事視点】面接で評価される「保護者対応」の5つのポイント

それでは、ここからは具体的に面接で評価される回答のポイントを5つに絞って解説していきます!

「型」を理解しておけば、どんな質問にも落ち着いて対応できるようになりますよ。

保護者対応に関する質問への回答5つのポイント

教員志望の方

保護者がおっしゃることは絶対だから、全てきちんと対応しないといけないんじゃないの?

学校人事担当

そんなことありません。もちろんご意見をお伺いするのは当然ですが、学校としてできること・できないことをお伝えすることが必要です。

「保護者対応」と聞くと、保護者の言われることを全て対応しないといけない!と焦ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことありません。

(個人ではなく)学校としてできること、できないことを明確にして「仕事として」対応をしていくことが大切です。

それではポイントをご紹介します!

POINT
冷静かつ客観的な姿勢で対応する

保護者から何かご意見やご提案をいただいたときには、感情的にならずに内容を受け止め、「事実」と「感情」を区別して対応する姿勢を示すことが大切です

POINT
保護者との信頼関係構築を意識する

何か問題が起こってから対応するのではなく、日ごろから良好な関係を築くための努力をすることも大切。

POINT
学校の「組織」として連携する

教員1人で解決しようとせず、必ず学校の先生方と協力して対応する姿勢が必要です。学校として「教員を守ること」も仕事の1つ。個人ではなく、組織として対応しましょう。

POINT
担当の生徒全員に対して公平性を保つ

一部の生徒を特別扱いすることなく、全ての子どもたちに公平な教育を提供することが大切です。

POINT
教員としての責任感を持つ

教師として、教育の専門家としての立場を理解して、保護者の方に丁寧かつ専門的な視点から説明する姿勢も必要です。

これらのポイントを認識することで、学校として、教員として誠実な対応ができますよ。

学校人事担当

ちなみに1年目の先生にありがちな「何でも自分の責任だと抱え込んでしまうこと」は良くありません。責任感が強いことは良いことですが、「学校として対応する姿勢」は必ず持ちましょう

【回答例つき】面接官を納得させる質問への回答5選

それでは、上記のポイントを抑えて具体的な回答例を紹介していきましょう!

1.保護者から苦情や相談を受けたら、どのように対応しますか?

まず、保護者の方のお話を最後までしっかりと伺います。その場で安易な約束はせず、「貴重なご意見をありがとうございます。一度状況を確認し、管理職とも相談の上、改めてご連絡いたします。」とお伝えします。学校としての方針を尊重し、組織的に対応できるようにしていきます。

2.日ごろから保護者との信頼関係を築くために、どのようなことを心がけますか?

保護者へは、定期的に生徒の学校での様子を積極的に共有し、良好な人間関係を築くように心がけます。良い面だけでなく、課題がある場合も、改善に向けた取り組みを丁寧に説明し、保護者の方と共に解決策を考えていきたいです。そうした日々の積み重ねが、問題が起こった際に相談しやすい関係性につながると考えます。

3.保護者から「うちの子だけ特別扱いしてほしい」と言われたら、どうしますか?

学校教員として、すべての子どもたちに公平で質の高い教育を提供することが使命だと考えています。特定の生徒だけを特別扱いすることは、他の生徒や保護者との関係を損なうことになりかねません。まずはなぜ特別扱いを望んでいるのか、その背景にある保護者の想いを丁寧にくみ取り、その上で学校での取り組みを説明し、生徒の成長のためにクラス全体でどうサポートできるかを提案します。

4.理不尽な要求をされる保護者に対しては、どのように対応しますか?

まず、保護者の要望が学校の教育方針やルールに沿っているかを冷静に判断するようにします。理不尽だなと感じる要求に対しては、一人で抱え込まず、すぐに管理職や同僚に相談し、組織として対応していきます。また、必要に応じてスクールカウンセラーなど専門家にもご協力いただいて、役割分担をして適切に対応していきたいと考えます。

5.保護者対応をするときに、大切にするべきことは何だと思いますか?

私が保護者対応をする中で最も大切にすべきだと考えるのは、保護者と共通の目的を持つことです。教員と保護者は生徒の成長と幸せという共通の目的を持った「チーム」であると私は考えています。そのため、日々のコミュニケーションを通じて、信頼関係を築く用に努めます。もし保護者からご意見やご相談をいただいた場合は、まずその背景にある保護者の想いをくみ取り、その上で学校としてできることを考えて行動していきます。

全てに共通するのは、

  • 面接では経験の有無は関係ない
  • 保護者の意見には耳を傾ける
  • 普段から良いことも悪いことも共有する
  • 学校として、できることとできないことを線引きする
  • 保護者から相談を受けたら、必ず他の教員に相談する

というところ。

これらの部分を抑えて、回答をまとめていきましょう!

回答を自分らしくアレンジするためのヒント

ここまで、回答例をご紹介してきました。

これを丸暗記するだけでは全然説得力がありませんので、自分のエピソードや思いを加えて、自分なりの言葉で伝えられるようにアレンジするヒントをご紹介しますね!

①自分の経験談を盛り込む

回答内容に、自分の経験したことやそこから得た学びなどを入れることで、グッと説得力が増します。

例えば、

個別指導塾でアルバイトしていた時に、保護者の方から成績不振のご相談を受けました。保護者の方の想いを聞き取り、生徒の学習状況を丁寧に分析し、改善プランを一緒に考えることで信頼関係を築くことができたと感じます。この経験から、まずは保護者の声に耳を傾けることの大切さを学びました。

②教育に対する熱い思いを加える

「保護者対応の経験がない!」という方は、教育に対する考え方や理想の教員像などに結び付けて回答を作るのもオススメです。

例えば

私は「生徒一人ひとりの可能性を引き出す」という教育を理想としています。保護者の方から厳しいご意見をいただくことがあったとしても、その根底にあるのは「わが子への深い愛情」だと信じ、生徒の成長につながる最善の道を一緒に探していきたいと考えています。

③学校の特色(教育理念や校風)に触れる

保護者対応の経験がない方は、学校の教育理念と照らし合わせて、生徒指導や保護者対応の回答をすることも1つの方法です。

例えば、

貴校の「生徒の自立を尊重する」という教育理念に深く共感しています。生徒対応や保護者対応においても、過保護にならないよう、生徒自身が問題解決する力を育むサポートを心がけたいです。そのため、保護者とは「子どもの成長をともに支えるチーム」として協力関係を築いていきたいと考えています。

これらのヒントを参考に、自分らしい回答を組み立てていってくださいね!

学校人事担当

模範解答を丸暗記したいところですが、感情が乗らないと説得力が全くありません。経験がなくても全く問題ありませんので、自分の考えを自信を持って伝えてください。

【要注意】面接官にマイナス評価されるNG回答例

最後に「こんな回答をするとNGですよ!」という答え方をご紹介しておきます。

教員採用試験はあくまでも「採用面接」ですので、面接官にマイナス評価をつけられてしまう回答は避けましょう。

①全て一人で解決しようとする回答

「保護者からご意見やご提案をいただいた場合は、責任を持って私一人で最後まで対応します。」

【NG理由】

教員はチームで動く仕事です。一人で抱え込む姿勢は問題を大きくしたり、その結果学校としても責任を取れなくなるリスクもあります。「組織の一員としての自覚がない」と判断されてしまいます。

②感情的になって、保護者を批判する回答

「理不尽な要求をしてくる保護者に対しては、毅然とした態度で接します。」

【NG理由】

「毅然とした態度」というのが、冷たい印象を与えてしまい、保護者を突っぱねて状況を悪化させる可能性があると判断されてしまいます。教師としての冷静さや専門性を見せられるように「一度落ち着いて、冷静に対応します」という表現をしましょう。

③マニュアルに頼りすぎる回答

「保護者からご意見をいただいた場合は、学校のマニュアル通りに対応します。」

【NG理由】

マニュアルももちろん大切ですが、自分の頭で考えることなくマニュアルだけに頼る姿勢は「臨機応変な対応ができない」と判断されてしまいます。マニュアルを理解した上で、状況に応じて柔軟に対応する姿勢を示すことが大切です。

学校人事担当

責任感の強い方は「全て自分でやります」と答えてしまいがちですが、「自分の生徒・保護者」ではなく「学校の生徒・保護者」という意識を持つと分かりやすいですね!

面接練習は「エージェント」と一緒に準備しよう

ここまで、保護者対応の質問に関する回答をご紹介してきました。

頭では何となくわかった!という方でも、実際の面接になってしまうと、言葉が出てこなくなってしまうもの。

そこで面接前には必ず実践的な練習をすることをオススメします!

そんなときに力強いサポートをしてくれるのが、就職エージェント【UZUZ(ウズウズ)】です。

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などなど、やること盛沢山の就職活動。

忙しい就活の中で、エージェントが何をしてくれるのかというと、

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まずは気軽に相談するイメージでエージェントの力を借りてみましょう

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学校人事担当

実は私立教員を志望されている方の多くが、就職エージェントを利用しています。我々人事としても、きちんと準備をされている方の方が良い印象を持ちます!

まとめ

今回は、教員採用試験で聞かれる保護者に対する質問への回答ポイントをご紹介しました。

5つのポイントは以下の通りでしたね!

  • 冷静かつ客観的な姿勢で対応する
  • 保護者との信頼関係構築を意識する
  • 学校の「組織」として連携する
  • 担当の生徒全員に対して公平性を保つ
  • 教員としての責任感を持つ

これから教員を目指す方にとって、一番大きな不安である「保護者対応」。

経験がないからと言って不安に思う必要はありません。

今回の記事を参考にして、採用面接の準備をして自信を持って臨んでいただけたら幸いです。

「自分らしく教員として働く」を実現するために、お役に立っていれば嬉しいです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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