やらなきゃいけないことが全然終わってない‥今日も残業かぁ。たまには早く帰ってゆっくりしたい‥。
生徒との時間は大事にしたいと思うけど、でも結局自分の時間を削ってるだけなんだよね‥。
忙しすぎて自分の時間が持てない、毎日残業だけど「教員ってこんなもんかなぁ‥」とモヤモヤを抱えていませんか?
毎日忙しく時間に追われ、その中でも生徒との関わりを大事にしたい。でも自分の時間も正直ほしい、と葛藤を抱えている先生方は本当に多いです。
少しでも時間の工夫をしてみたり、効率よく作業を進めたいと思っていながらも、結局他の先生に呼び止められたり生徒対応に巻き込まれたり‥日々の業務、本当に大変だと思います。
この記事では、そんな毎日忙しく時間に追われて仕事をしている公立の先生方へ、自分の時間を作る方法3選についてお伝えします。
~自己紹介~
私は教員一家に生まれ、両親・叔父叔母・祖父はみんな公立小中高の先生。そして自身は英会話講師 → 私立高校で教員 → 今は教育関連企業で会社員しています。
教育業界で10年。そのうち8年間は人事を担当。教育業界での採用や転職に長く関わってきました。その経験をもとに、記事を書いています。
この記事を読むと、
- やることばかりの業務に対して、優先順位をつけて取り組むことができるようになります
- 忙しい毎日の中で時間を有効的に使えるコツが分かります
- 教員としての働き方を見直すキッカケになります
少しでも自分の時間を取り戻すための参考になれば嬉しいです。
公立学校の先生の1日【やること多すぎる】
公立学校の先生方は、授業だけでなく、部活動の指導、保護者対応、学校行事の準備や運営、さらには膨大な事務作業など、多岐にわたる業務をこなしています。
これらの業務が重なり、毎日が忙殺され、疲弊してしまっている先生方もたくさん..
よくある1日の流れ
早朝 | 勤務時間は8:30からなのに、生徒は8:00とかに登校する 部活の朝練を指導し、その後すぐに授業準備に取りかかる |
午前中 | 4コマの授業。空きコマがあれば、授業準備(専門教科によって担当数やクラス数は変わるけど、英語とか数学の週間のコマ数が多い科目は準備も大変) |
昼休み | 給食は生徒と一緒に食べる 場合によっては事務作業や会議、生徒指導をすることも |
午後 | 2コマの授業。 |
放課後 | ホームルームを終えて、部活動、委員会、生徒会などの指導 生徒の下校が17:30(季節にもよる) |
生徒下校後 | 保護者対応、会議や研修、授業準備、生徒の指導履歴やテスト添削などの事務作業 |
朝も早いし、夜も遅いし。授業以外にもやらなきゃいけないことがたくさん。平日も土日も、朝も夜も、ずっと学校のことやってる‥。
これが平日の流れ。
これに加えて中高の先生だと、土日も部活の指導が入ります。
朝から夕方まで部活指導をして、帰ってきてから授業準備やテストの採点など持ち帰りの仕事。
‥これだけの業務をこなしていると、自分の時間を持つことはほぼ不可能です。
忙しい毎日を送る先生たちのホンネ
忙しくて自分の時間が持てないと感じている先生方が、心の中で思っているホンネを覗いてみましょう。
- 「少しでもいいから、心からリラックスできる時間がほしい」
- 「家族や友だちと楽しく過ごす時間がほしい」
- 「自分のスキルアップや趣味に時間を使いたい」
- 「もう少し働きやすい環境になれば、仕事もプライベートも充実するのに」
- 「このままでは、健康を損なってしまうのではないかと心配」
- 「このまま5年後も同じ環境で働き続けることが、本当に良いのか分からない」
- 「自分が疲れていると、生徒に悪影響なんじゃないか‥」
毎日「もっと働きやすかったらいいのに‥」と思いながらも、生徒に対する責任感があるから途中で投げ出すこともできず‥。目の前の仕事をとりあえずこなす日々が続きます。
当たり前ですが、先生だって人間です。ゆっくり休みたいときもありますよね。
しかも子どもたちに一番近い存在である教員が疲れていると、子どもたちに「大人って大変‥働くのって楽しくなさそう‥」というイメージを持たせてしまう可能性も。
だから頑張らなきゃ!と思う先生もたくさんいて、悪循環に‥(誰も悪くないのです)。
自分の時間を作る方法3選
そんな忙しさを抱えている先生方へ、自分の時間を取り戻す方法をご紹介します!
日々の忙しさに追われる毎日から、15分でも自分の時間が取れるように、少しでも参考になると嬉しいです。
1.業務の優先順位を見直す
まずは自分の業務の優先順位を見直すところから。
すべての業務を完璧にこなそうとすると、時間がいくらあっても足りません。
そこで、自分が本当にやるべきこと、他の人に任せられること、そして今すぐにやる必要のないことを明確にすることが大切です。
【緊急か】【重要か】の視点で、業務を4つに分類します。
- 重要かつ緊急な仕事
これは一番最初に片づけてしまいます。明日の授業準備や生徒トラブル、保護者対応など、対応が遅くなるとより問題が大きくなることです。 - 重要だけど緊急ではない仕事
これは計画的に時間を取って取り組むべき仕事です。例えば、長期的なカリキュラムの見直しや、教育研修の参加など。
リフレッシュの時間や自己投資の時間もここに入ります! - 緊急だけど重要ではない仕事
急な来客や業者からの電話、形だけの会議や報告書など。このような業務は可能な限り他の人に任せるか、簡略化する方法を考えましょう。100点でなくても、70点あれば合格です。早く終えることを優先して、手抜きではなく、70点取れる内容で完了させましょう。 - 緊急でも重要でもない仕事
これは思い切って「やらない」と決めるか、後回しにします。
私の毎日は③緊急だけど重要じゃない仕事であふれているような気がする‥T_T
本当に時間を使うべきなのは、②重要だけど緊急ではない仕事です。③で使っている時間を意識して10分早く切り上げて、②に使う時間を増やしてみてください!その10分の意識が大きな変化になります!
2.チームでのタスク分担と人に任せる
自分一人で抱え込まず、同僚や後輩にタスクを分担してもらうことも必要です。
チームで働くことを意識しサポートし合うことで、「お互いに」業務負担を軽減することができます。
- チームでの協力
同じ教科担当の先生たちと、授業の準備や教材の作成など、複数人で分担することで効率的に進められます。 - 後輩の育成
責任感が強い方は特に、全て「自分がやらなきゃ」と思ってしまいがちですが、後輩や若手教員に任せることで、彼らの成長にもつながります。
実は若手の先生の方が得意で早く終わるなんてことも、たくさんあります!(^^;
間違っても、後輩に「全部任せた!」はダメです。
お互いに忙しい(若手は経験が浅い分なおさら、な部分もある)ので、お互いに協力する姿勢が大事です。
それぞれの先生にも、得意不得意がありますよね。自分が苦手とするところは、素直に人にお願いして、その代わり自分が得意なところを引き受ける。サポートし合えるチームが理想です。
3.ICTツールの活用
現代の教育現場でも、ICT(情報通信技術)の活用が進んできています。
いつまでも「今までのやり方」が正解ではありません。これらのツールをうまく使うことで、業務の効率化を図ることができるので、どんどん取り入れてみましょう。
- オンライン会議
会議をオンラインで行うことで、移動時間や会議準備の時間を削減。また、欠席した先生用に録画が残ったり、議事録を自動で作ってくれるので、情報共有も簡単。 - デジタル教材
デジタル教材を活用することで、教材作成の時間を短縮。また生徒の個別のレベルに合った教材もあるので、生徒にとってもプラスになります。 - クラウドサービス
クラウドサービスとは、オンライン上でデータを共有して共同作業ができるツールです。
複数人数で1つの資料を作るときに、個別で作ったものを1つにまとめる‥なんて無駄なことをしなくてもよくなり、作業効率が上がります。 - AI技術
保護者用の文章や、イベントの案内チラシ、授業案や資料まで、AIが作ってくれるようになってきました。イチから自分で作るなんてことはせずに、AIにある程度作ってもらってから、自分で仕上げをすると効率が上がります。
まだまだ紙が多い、アナログな環境の学校現場。いきなり全体で導入するのは大変かもしれませんが、個人の業務の「工夫」からデジタルを取り入れて、自分の業務を効率化させてみてください!
働き方を変える選択肢【私立学校への転職】
いくら工夫をしても、職場環境を変えるのはそう簡単にはいきません‥
「自分の時間を持ちたい」「もう少しゆとりのある生活をしたい」と思っている先生方へ、働き方を変える一つの方法として、私立学校への転職をオススメします。
私立学校は、教育方針や運営スタイルが異なるため、働き方が大きく変えられる可能性があります。何より自分で働く学校を選べるので、自分の理想の働き方を実現しやすくなるんです!
私立学校の特徴
- 充実したサポート体制
教員のサポート体制が充実していることが多く、業務負担の軽減が図られています。役割分担がはっきりしていたり、キャリアアップのための研修があったり。教員の育成にも力を入れています。 - 小規模なクラス編成
私立学校では、公立学校に比べてクラスの規模が小さいことが多く、担任数が少ないこともメリットですが、一人ひとりの生徒に対してより細やかな指導が可能になります。 - ICT機器の導入
生徒によりよい教育を提供するためにもですが、教員が働きやすい環境を整えるためにもICTが活用されています。
私立の学校では、学校運営を続けていくためにも教員確保がとても大切。一度採用したら、辞めてほしくないと思うので、より長く、より充実して働ける環境を作る努力をしている学校も多いです。
公立教員が私立へ転職することのメリット
- プライベートの時間がちゃんと取れる
私立では教員のワークライフバランスを重視する傾向があるので、残業も少なく、休暇の取得がしやすい環境が整っています。 - 学校教員としてのやりがいはそのまま
生徒と関わる時間がやりがい、授業が好き、生徒の成長を見守りたいといった先生ならではのやりがいは、私立学校でもそのまま感じることができます。むしろ公立学校よりも、生徒に向かえる時間が増えることもあるでしょう。 - 業務分担が分かりやすく、雑務が少ない
あれもこれもやらないといけない、という公立学校の先生に比べて、役割分担がはっきりしているので、やらなければいけないこと・やらなくても良いことが明確になっています。 - キャリアアップの機会が充実
教員のキャリアアップを支援する制度が整っていることが多く、研修や資格取得のサポートが充実しています。5年後10年後のイメージがつきやすいのも安心ですね。
急に「転職?!」と言われてビックリした方もいらっしゃるかもしれませんが、働き方を変えるには職場を変えるのが手っ取り早いです。
”今すぐに転職”でなくとも、1つの選択肢として知っておくだけで気持ちが楽になると思います。
>>私立学校で働くメリットについては、コチラの記事も参考にしてください▼
実際に私立学校へ転職した先生の声を紹介
「そんなに私立学校っていいの?」と思った方のために、実際に転職をした先生の体験談をご紹介します。より具体的なイメージを持つことができると思います。
A先生(30代国語科教員)
公立学校で10年間勤務した後、私立学校に転職しました。
最初は不安もありましたが、転職して本当に良かったと思っています。私立学校では、教育理念に沿って自分で工夫をした授業を行うことができ、生徒一人ひとりに寄り添った指導ができる環境が整っています。業務量も適切に管理されており、ワークライフバランスが大幅に改善されて、帰宅前にヨガに通うようになりました!
B先生(20代数学科教員)
私は公立学校での忙しすぎる毎日に限界を感じて、私立学校への転職を決意しました。
今の学校では、教員同士の協力体制がしっかりしており、仕事の効率が大幅に向上しました。また、生徒の学習意欲が高い学校なので、教えることって楽しいと、改めて感じることができました。公立時代は、毎日をただこなすだけ‥という感じだったので。
転職してからは、自分の時間もしっかりと持てるようになり、週末は一人旅に行ったり友だちに会ったり。充実した日々を送っています。
もちろん、転職は大きな決断なので、それまでに悩むことや考えることもたくさん必要です。
それでも、選択肢の1つとして「私立学校で働く」ことを視野に入れておくことは、自分の働き方を考える上でプラスになると思います!
先生という仕事が好きだからこそ、長く続けるために幅広い働き方を知っておく、そしてベストな働き方を模索するというのはとても大切です!
>>転職しなくても、転職活動はオススメする理由については、コチラの記事も参考に▼
まとめ【私立学校で働き方を変えることを選択肢に】
公立学校の先生方が「忙しすぎて自分の時間が持てない」と感じるのは無理もありません。教員は本当に大変なお仕事です。
今、少しでも「このままでいいのかな」「もう少し前向きな気持ちで働きたいな」と思っている先生がいれば、自分の働き方を見直し、私立学校への転職という選択肢も”可能性として”取り入れてみてください。
より充実した教員ライフが実現できるように、参考になれば嬉しいです。
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