転職活動なんてしたことないから、変なところでヘマして印象悪くしたくないな‥。採用担当の人はどんなところを見ているんだろう?
「第一印象が大事!」とかよく言われるけど、結局何をしたら印象ってよくなるの?そもそもどんなところで印象って決められてるの?
そろそろ転職を考えようかなと思っている公立の先生方、こんな悩みをお持ちではないですか?
実は採用活動において、人事担当者は書類や面接の内容以外でも目を光らせているポイントがあるんです。
ご存じの通り、「先生」は生徒をお任せするとても大事な仕事です。
その大事な役割を任せられる人なのか?というのを、いろんな視点で採用担当は見ているのです。
実は今まで担当させていただいた中にも
・メールのやり取りがチャットみたいになってしまっている
・オンライン面接で、背景の部屋の中がぐちゃぐちゃ
・電話口の声が超不機嫌
といった感じで「もったいない‥」と感じる方がたくさんいらっしゃいました。
この記事では、そんな採用担当がこっそり見ているポイントを5選、学校人事の経験を活かしてご紹介します!
~自己紹介~
私は教員一家に生まれ、両親・叔父叔母・祖父はみんな公立小中高の先生。そして自身は英会話講師 → 私立高校で教員 → 今は教育関連企業で会社員しています。
教育業界で10年。そのうち8年間は人事を担当。教育業界での採用や転職に長く関わってきました。その経験をもとに、記事を書いています。
この記事を読むと‥
- 好印象で効率よく転職活動を進めることができる!
- 小さな失点を避けることができる!
- 書類では伝わらない「人の良さ」をしっかりアピールできる!
不安の多い転職活動で、少しでも安心して進められるように参考にしてみてください。
採用担当がこっそり見ているポイント5つ
先に結論から。
書類の中身や面接時の受け答え以外で、採用担当がこっそり見ているポイントは以下の通り。
- 電話やメールでのやり取り(ビジネスマナー)
- 応募書類の書き方
- 提出物の締め切りに対する認識
- オンライン面接の環境
- 面接時の立ち居振る舞い(対面)
えっ!そんな細かいところまで見られてるの‥?対策なんて立てられないんじゃ‥
採用担当者に対する「心遣い」や「丁寧さ」を感じられると、好印象につながります。
逆に「雑さ」や「適当感」が見られると、仕事や生徒に対しても雑なのかな‥と感じてしまってマイナスなイメージに。
共通して大切なのは「相手に対する心遣い・丁寧さ」ですね。
1つずつ、具体的に見ていきましょう!
1.電話やメールでのやり取り(ビジネスマナー)
- 電話をかけたら駅にいて、応募者が何を話しているのか全く聞こえなかった‥
- 急いでいたのか、電話口の声が早口でしかも不機嫌な印象があった‥
- メールで「分かりました!」だけで返信がきた‥
- メールで「〇〇学校△△様」の漢字が違ってた‥
これらは全て、今までの人事経験を通して応募者とのやり取りで実際にあった「もったいないな‥」と思ったことです。
「それくらいのビジネスマナーはありますよ!」と言われるかもしれませんが、意外に自分が気づいていないところで相手に不快感を与えてしまっているものです。
電話・メールで人事担当者とやり取りするときは、以下の点を意識しましょう!
電話でのやり取り
- 明確な発音と聞き取りやすい声(静かな環境)
電話でのやり取りは、相手に自分の声だけで印象を与える機会です。
周りに騒音がない場所で、明確な発音と聞き取りやすい声で話しましょう。
例えば、「お忙しいところ失礼いたします。○○と申します。」と、落ち着いた声で話していくことが大切です。 - 丁寧な応対
電話での会話では、丁寧な言葉遣いと適切な礼儀を守ることが重要です。
話す前に深呼吸し、落ち着いたトーンで話すことを心がけてください。
例えば「不明な点があれば、改めてこちらからご連絡させていただきます。」といった丁寧な言葉遣いが求められます。 - メモを準備する、スケジュールを確認しておく
人事担当との会話では、大事な伝達事項をされるときがあります。
すぐにメモができるように先に準備をしておいたり、今後のスケジュールが確認できるように手帳を手元に用意してから電話をするようにすると好印象です。
電波が悪いところや落ち着いて話せない状況で電話に出てしまった時は、すぐに折り返しても良いかを申し出ることも必要です。
「失礼になるかも?」と思って話し続ける方もいらっしゃいますが、聞こえづらい状況で話し続けてもお互い不快な状態が続くだけですし、聞き取れなくて勘違いが生まれるのも避けたいところです。
メールでのやり取り
- 適切な書き出しと締め
メールの書き出しと締めは、ビジネスマナーの基本です。
例えば、「〇〇学校△△様」「お世話になっております」「どうぞよろしくお願いいたします」など、丁寧な表現を使用しましょう。
学校名や担当者の名前間違いはとても失礼になりますので、特に注意です! - 明確で簡潔な内容
メールの内容は、簡潔でわかりやすく書くことが大切です。
重要なポイントを箇条書きにするなどして、読みやすい構成にしましょう。
例えば、「1. 面接の日時について」「2. 持参物について」といった箇条書きが効果的です。 - 迅速な返信
メールの返信は迅速に行いましょう(期日よりも早く動けると好印象です)。
遅くても24時間以内に返信することを心がけると、信頼感を高めることができます。
メール文面が雑だと「本気で転職活動してないのかな」「適当に進めてしまう人なのかな」といった悪い印象を持ってしまいます。
また学校名を間違ってくるのも「うちの学校のことを真剣に考えていないんだな」と思われてしまいます。うっかりミスでも、絶対なくしましょう!
2.応募書類の書き方
書類の作り方、書き方でも実は見られている部分があります。
- 文字が読みにくい、誤字脱字がある
- 固有名詞の説明がなく、どんなものなのかイメージができない
書類は「相手に読んでもらうためのもの」という意識を持って、相手目線を持って準備しましょう。
特に以下の点に注意です!
- 丁寧でわかりやすい文章で書く
応募書類は、あなたの第一印象を決定づける重要なツールです。
わかりやすく、丁寧に記載することが求められます。
特に、教育に関する実績や具体的な成果を記載することが重要です。
例えば、「数学オリンピックの指導を行い、3名の生徒が全国大会に出場しました。」といった具体的な実績を記載しましょう。 - 自己アピールや志望動機の内容
比較的自由に書ける自己アピールや志望動機では、自分の教育理念や転職の動機をしっかりと伝えましょう。
私立学校で働くことへの想いや今後自分が貢献できるビジョン(将来像)を具体的に述べることが求められます。
例えば、「自分は生徒ひとり一人に寄り添った教育をしたいと考えています。御校の個別サポートを重視する教育環境で、この考えを持って生徒と向き合い、生徒の成長に貢献していきたいと考えています。」といった具体的な将来像を述べると良いでしょう。
書類から伝わってくる、人柄・雰囲気ってあるんです。(ホント?と思うかもしれませんが;)
それは手書きでもパソコンで作成しても、伝わってきます。
相手に負担なく読んでもらえるように、書面上でも配慮していきましょう!
3.提出物の締め切りに対する認識
「締め切りなんて守って当たり前でしょ~」という声が聞こえてきそうですが、その当たり前を”うっかり”見過ごしてしまうことがあるのです。
教員は毎日忙しくしているので、どうしても時間管理が難しいこともありますよね。
締め切りや日時に関して守るというのは最低限のビジネスマナーですので、守れないとなるとそれだけマイナスイメージを与えてしまいます。
繰り返しですが、以下の点に注意です。
- 締め切りを守る
提出物の締め切りを守ることは、応募者の信頼性を示す重要な要素です。
特に応募書類の提出期限や面接のスケジュールには注意を払いましょう。
例えば、「応募書類の締め切りは〇月〇日です。」といった案内があれば、それをしっかりと守ることが大切です。 - 余裕を持ったスケジュール管理
締め切りに余裕を持って対応するためには、スケジュール管理が欠かせません。
カレンダーアプリやリマインダーを活用して、重要な日程を見逃さないようにしましょう。
例えば、「面接の前日にリマインダーを設定し、準備を再確認する。」といった方法も有効です。 - 守れないと分かったら、締め切りの再設定を依頼する
提出物の締め切りや、メール返信の締め切りの期日に、どうしても間に合いそうにない場合は、間に合わないと分かった段階で人事担当に再設定を依頼してください。
例えば、「実は明日から1週間、海外研修の引率の予定が入っております。こちらの都合で大変恐縮ですが、履歴書の提出締め切りを〇日まで延ばしていただくことは可能でしょうか。」と具体的に理由も添えて、申し出ることも時には必要です。
学校の先生が忙しくされているのは、学校人事は当然理解しています。
ただ「忙しいんだから、こっちの状況分かってよね」と融通を利かせてくれて当然!という姿勢で来られると、そんな方お断り‥となります。(一緒に働きたいと思わないですよね;)
締め切りは守るもの、その上で「どうしても」の時は、早めに相談するのが大切です。
4.オンライン面接の環境
最近はオンラインで面接する学校も増えてきました。
私が勤務していた学校でも、一次面接はZoomを使ってオンラインで行っていました。面接ではなくても、人事と相談をしたり打ち合わせをしたりするときにオンラインを使う場合もあります。
そんな時に、応募者との会話の中身以外にも気になってしまう点があるのです。
「相手からどう見えるか」「嫌悪感を抱くことはないか」の視点を持って、準備しましょう!
- 適切な場所と背景の選定
オンライン面接では、場所と背景がとても大切です。
静かな場所を選び、背景はシンプルで整理整頓された場所にしましょう。
例えば、自宅の本棚の前やシンプルな壁を背景にすることがおすすめです。 - カメラとマイクの確認
面接前にカメラとマイクの動作確認を行いましょう。
画質や音質が良いことを確認し、必要であれば追加のライトを使用して顔が明るく映るようにしましょう。
あるいは、自然光が入って顔色がよく見えるような窓際で行うのも良いですね。 - ネット接続の安定性
オンライン面接では、インターネット接続の安定性が重要です。
接続が悪く聞き取りづらい状況だと、お互いにストレスを抱え、集中して話を進めることができません。
自宅のネット環境がよくなければ、レンタルスペースを借りたりするのも1つです。 - 服装と身だしなみ
オンライン面接でも、面接にふさわしい服装と身だしなみを心がけましょう。
全身が映ることも想定して、上下ともに適切な服装を選びます。 - 目線とカメラの位置
カメラの位置は目線と同じ高さに調整し、面接官と目を合わせるように心がけましょう。
そうすることで、対面での面接と同様に信頼感を築くことができます。
上からや下からの角度では、面接担当が表情をうまく読み取れず、誤解を与えてしまう可能性もあります。 - 時間の確認と準備
面接の時間に遅れないように、10分くらい早めにログインして準備を整えましょう。
時間に余裕を持って準備することで、予期せぬトラブルが起こっても焦らずに対応できます。
過去対応した応募者では
・オンライン面接の背景にお酒の瓶がずらーっと並んでいた
・洗濯物が干してある
・ギリギリにログインしてきて、完全に部屋着だった
ということがありました。
これは極端な例かもしれませんが、あえてマイナス点を作るようなことは避けましょう。
5.面接時の立ち居振る舞い(対面)
最後に対面の面接時に人事担当が見ている点をご紹介します。
- 身だしなみ
清潔感があり、「先生」と呼ばれるにふさわしい服装を心がけましょう。
シンプルなスーツやジャケットを着た、ビジネスカジュアルが無難です。
保護者に見られる授業参観時のような服装をイメージすると良いですね! - 自然な笑顔と誠実な態度
仏頂面で不機嫌そうな人に生徒を任せたいと思う採用担当はあまりいません。
口角を上げて、にこやかな雰囲気を出して面接に臨みましょう(意味もなく笑いすぎるのは逆効果です‥)
また、面接官の話を聞きながらうなずいたり、笑顔で反応することを意識してください。 - 背筋が伸びた姿勢
猫背の方や目線が下を向きがちな方は、意識して背筋を伸ばして、面接官の目を見るように意識してみてください。
丁寧で誠実そうな印象を持たせることができますよ。
面接時の立ち居振る舞いを通して、面接官は応募者が生徒や保護者とどんな態度で接しそうかをイメージしています。
この人になら生徒を安心して任せられそう、という印象を持ってもらえると有利ですね!
まとめ
今回は転職活動において、応募者とのやり取りの中で人事担当がこっそり見ている点を紹介しました。
- 電話やメールでのやり取り(ビジネスマナー)
- 応募書類の書き方
- 提出物の締め切りに対する認識
- オンライン面接の環境
- 面接時の立ち居振る舞い(対面)
「細かい!」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、人事担当とのやり取りは「ビジネス」です。
相手を不快な思いにさせない”配慮の気持ち”を持ち、好印象を与えながら転職活動を有利に進められるといいですね。
ちなみに、個性を隠して面接に臨む必要はありません。
元気な先生、細かく丁寧な先生、優しい先生、凛としていて厳しい雰囲気を持つ先生、友達のような先生‥いろんな生徒に対応するためには、いろんな個性の先生が必要です。
ただ転職活動の場では個性を押し通すのではなく、相手に対して丁寧で誠実な態度を心がけるととても印象がよいです。
充実した教員ライフを実現するために、少しでも参考になれば嬉しいです!
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