人事が教える|30代40代が私立学校で即戦力になれる5つのポイント【教員の転職】

公立の先生A
公立の先生A

がむしゃらに先生として働いてきたけど、最近「このままでいいの‥?」と悩み中。アラフォー教員でも転職ってできるものなの?

公立の先生B
公立の先生B

子どもたちとの時間も欲しいけど、教員の仕事と家庭の両立が難しくなってきた。先生として働くならやっぱり学校教員は難しいのかな‥。

30代・40代で教員をされているみなさん、こんな悩みや疑問をお持ちではないですか?

  • 今まで頑張って教員として働いてきたけど、この先このまま続けててもいいのかな
  • 教員としての経験はけっこうあると思うけど、自分のキャリアアップってこの先どうやって考えたらいいのか分からない
  • 教員の仕事は好きだけど、もう少しライフワークバランスを重視して働きたい

こういった、教育現場で十数年やられてきている先生方へこそオススメしたいのが「私立学校への転職」です。

この記事では、中堅教員だからこそ私立学校への転職がオススメな理由と、戦力として活躍するためのポイント5つを解説していきます!

~自己紹介~
教員一家に生まれ、両親・叔父叔母・祖父はみんな公立小中高の先生。そして自身は英会話講師 → 私立高校で教員 → 今は教育関連企業で会社員しています。
教育業界で10年。そのうち8年間は人事を担当。教育業界での採用や転職に長く関わってきました。その経験をもとに、記事を書いています。

この記事を読むと分かること

  • 中堅教員に私立学校転職がオススメの理由
  • これまでの教員経験を活かして、即戦力として活躍するポイント
  • 教員経験があるからこそ避けたい、転職時の間違ったアピール方法

「このままでいいのかな?」と漠然とした不安をお持ちの先生方へ、参考になれば嬉しいです。

目次

30代・40代の教員の転職背景

30代・40代の教員が転職を考える理由

まず最初に、「なぜ30代40代の教員が転職を考えるのか」を、今まで出会った先生方のお話も踏まえて具体的に紹介していきます。

30代・40代ともなってくると、教員としては中堅~ベテランの域に入ってきますよね。

ある程度できることも増えてきて気持ちの余裕も出てくるので、変わり映えしない毎日や今後の自分のキャリア、働き方に対して、漠然とした不安が出てくるようになります

  • 働き方改革を求めて
    残業が多くて土日の出勤もある公立教員は、ワークライフバランスを重視できる環境で働きたいと思う方が多い
  • キャリアアップを目指して
    より専門性の高い教育に携わりたい、よりよい教育を生徒に届けたいと思う
  • ワークライフバランスを重視して
    子育てや介護と両立しながら働きたいと思う
  • 新しい環境で頑張ってみたい
    毎年生徒は違えど、年間の流れややることはある程度同じという環境で、新しいことに挑戦してみたい気持ちが出てくる
学校人事担当
学校人事担当

中途採用で対応させていただく方は、だいたい上記の理由が転職を考えるキッカケになっています。

30代・40代の教員が転職に対して抱える不安は「年齢」

「転職したい!」と思いつつも、実際に転職する30代・40代教員が少ない理由は、やはり「年齢」に対する不安が大きいようです。

  • 転職するなら早いうちにしないといけない
  • 30代後半にもなって転職なんて、どこも受け入れてくれないのではないか
  • 40代の教員が新人として入ってくるって、受け入れる方が大変だよね‥

などなど、世間で言われていそうなことを信じて「今のまま働くのが自分には一番いいのかも‥」と転職するのを諦めてしまっている方が多い印象です。

令和4年度学校教員統計調査のデータから推定値を算出すると、30代教員は1年に約2,100名の教員が転職を理由に離職しています。それに対して20代教員は約2,300名とほぼ変わりませんが、40代教員は約1,400名と、実際に転職する人数が大幅に減っています
参考:文部科学省 令和4年度(中間報告)学校教員統計調査

確かに、年齢を重ねると新しいことにチャレンジすることに対しても不安が大きくなってしまうこともありますよね。

それでも「働く」ということには、自分の人生の多くの時間を割いています

少しでも今の職場環境にモヤモヤを抱えていたり、転職したいなと考えている方は、ガマンばかりではなく少しワガママに、自分の仕事のことを考えてみてもいいかもしれませんね!

学校人事担当
学校人事担当

年齢を理由に転職を諦めるのはまだまだ早いです!私立教員への転職では、30代40代は即戦力として非常に重宝される存在です。

30代・40代に私立への転職がオススメの理由

私立学校で進む「働き方改革」

実は私立学校では、公立と比較しても、働き方改革を進めて教員が働きやすい環境を作る努力をしている学校が多くなってきています。

例えば、以下のようなところに工夫がされています。

  • 残業0、休みは必ず確保される
  • 少人数制のクラス
  • ICTを活用した授業準備の効率化
  • システムを利用した生徒情報管理(紙の書類を減らす)
  • 部活動顧問の外注
  • 役割分担が明確で、自分の仕事に集中できる
  • 評価が明確で、頑張りが給与に反映される

同じ「教員」として働ける学校であっても、勤務条件が公立学校よりも良いところが魅力の1つです。

学校人事担当
学校人事担当

教員のやりがいはそのままに、よりよい働き方ができるのが私立学校転職の大きな特徴です!また、働く学校を自分で選べることも大きいですね。

>私立学校での働き方改革については、コチラの記事も参考にしてください▼

公立と私立の共通点と相違点

公立の先生
公立の先生

実際、公立と私立の教員って何が一緒で何が違うの?

最初に共通点からご紹介しますが、公立と私立教員の大きな共通点は

教員という立場で生徒の成長に関わることができること。

つまり「生徒に関われるやりがい」の部分は、公立でも私立でも全く同じです。

では次に、公立と私立ではどんなところが違うのかをご紹介します。

公立学校私立学校
教育方針文科省の指導に基づく(一律)学校独自の教育理念に基づく
学校行事統一的な行事が多い学校独自の特色を活かしたものが多い
クラス数多い少ない(少人数制)
残業時間多い傾向少ない傾向
柔軟な働き方難しい(育休などの制度はある)テレワークやフレックス制のある学校もあり

私立学校では、学校を運営するために教員の確保が必須であり、また質の高い教育を行うために有能な人材の確保が必須です。

となったときに、より教員にとって働きやすい環境を準備することで、教員にとっても魅力的な学校として選んでもらえるように努力をしているのです。

つまり、教員としてのやりがいはそのままに、私立学校の方が働きやすい環境が整っていることが多いというのが現状です。

>公立と私立学校の違いは、こちらの記事も参考にしてください▼

私立学校が求める人物像

公立の先生
公立の先生

教員の転職だと「新卒の方が有利なのでは?」と思うことがあるけど、そういうわけでもないの?

学校人事担当
学校人事担当

どちらが有利というわけではなく、どちらも必要とされている、というのが正しいです。新卒と中途教員には、求められているものが異なるんです。

私立学校では教科指導力だけでなく、多様なスキルが求められるので、まさに教員経験者は「即戦力」として活躍できる可能性が大きいです。

多様なスキルというのは、例えば以下のようなスキルのこと。

  • 教科指導力
    専門教科の基礎学力だけでなく、思考力や表現力などのスキルをはぐくむ指導力
  • コミュニケーション力
    生徒や保護者との信頼関係を築き、円滑なコミュニケーションができる力
  • 協調性
    同僚と連携し、業務を前に進めていくチームワーク
  • 時間管理能力
    忙しい毎日の中でも、業務に優先順位をつけて進めていける力
  • ストレスコントロール力
    自分のストレス許容度を理解して、適切に休んだりストレス発散法を身につけている

これらのスキルは、公立学校での教員経験のある方であれば、(得意不得意はあるかもしれませんが)ある一定程度のスキルとして持っているものです。

特に30代・40代の教員は、これまでの経験から培われた指導力やコミュニケーション力などが私立学校でも大きく評価されます。

自分が公立教員として培ってきたスキルを見直し、アピールしていくことが大切です!

30代・40代の私立への転職を成功させる5つのポイント

それでは、ここからは30代・40代の教員経験者が「即戦力として」私立学校への転職を成功させるために行うべきことをご説明します!

即戦力として期待できる人の特徴

学校人事担当
学校人事担当

30代・40代の教員の方々は何かしらの経験はお持ちだと思いますが、その中でも特に「こういう方は採用したい!」と感じる特徴があります。

まず最初に、即戦力として期待できる人の特徴をご紹介しておきます。

  • 「何が得意で、何ができる人なのか」が明確になっている
  • 学校のために、どう役に立つことができるかが言語化されている
  • 学校の教育理念に共感していることが分かる

採用面接時などでこのような特徴を感じられる方だと、入職後に活躍してもらえるイメージが湧きやすく、採用に近づきます!

1.自己分析を徹底的に行う

せっかく即戦力として活かせるスキルや経験があるのに、それを伝えない、アピールしないと単純に新卒に負けてしまいます(育成が必要なら、年齢が若い方がやっぱり有利です)。

ここからは、即戦力として活躍できますよ!とアピールするための準備・方法を5つご紹介します。

まず1つ目は、自己分析

公立学校での経験を振り返り、自分の強みを明確にし、私立学校で活かせるスキルを具体的に書き出してみましょう。

例えば

  • 生徒との関係構築が得意で、学級崩壊寸前だったクラスを立て直した経験がある
  • 教科指導だけでなく、生徒のやりたいことを実現させるための進路指導相談も積極的に行ってきた
  • ICTを活用した授業を展開し、生徒の学習効果を高めた
  • 保護者対応が苦手だったけど、コミュニケーションスキル講座に自ら通い、今では自信を持って対応することができるようになった

など、自分の経験を客観的に評価し、私立学校で活かせるスキルを明確にしておきます。

「私には得意なことなんて何もない‥」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、「人より少し得意なこと」や「他の人から褒められた経験」といったことが強みです!

>自己分析の具体的な方法は、こちらの記事も参考にしてください▼

2.志望動機を具体的にする

学校側からすると、志望動機はあなたを採用する上で最も重要な要素の一つです。

単に「その学校の教育理念に共感した」というだけでなく「なぜその学校を選んだのか(他の学校ではダメなのか)」を具体的にします。

例えば

  • 学校の教育理念である「自立した人材育成」に共感し、私自身の教育経験と合致すると感じた
  • 学校が取り組んでいる探求学習に興味があり、私のこれまでの経験を活かして、生徒の探求心を深めたい
  • 学校の課題である少人数制の授業を改善するために、私の経験が活かせると考える

など、自分自身の経験と学校の教育理念を結びつけ、その学校で働きたい理由・その学校にどのように貢献できるのかを明確にしておきます。

>志望動機のまとめ方の詳細については、こちらの記事も参考にしてください▼

3.学校の情報収集を怠らない

志望する学校の情報収集は、転職活動の成否を大きく左右するとても大切なことです。

学校情報を収集することで、学校への理解を深めることができるのはもちろん、面接対策に直結したり、入職後に「こんなはずじゃなかった‥」というミスマッチも防げます

学校情報は、以下のようなツールを使って行いましょう。

  • 学校のホームページ、SNS
    教育理念やカリキュラム、学校行事などの基本情報を詳しく調べます。SNSとの連携がある場合は、SNSのチェックも忘れずに!
  • 学校説明会、見学会
    学校の雰囲気や教職員の印象を見ることができたり、他の応募者との交流を通じて、学校のことをより深く理解できます。質疑応答の時間には、積極的に質問するのも大切です。
  • 在校生・卒業生へのインタビュー
    その学校に通っている生徒層や、学校の雰囲気など生徒目線でのリアルな情報を聞くことができます。インターンシップなどに参加するのも良い方法です
  • 口コミサイト
    教員向けの口コミサイトなどを使って、学校の評判を調べることもできます。ただし、あくまで口コミなので、情報の1つとして捉えるのが無難です。

学校情報を集めるときに大切なのは、1つの媒体だけでなく複数の媒体から情報を探すこと、最新の情報を見つけること、そして学校が抱えている課題についても理解しておくと良いでしょう。

その学校の特徴を知ることで、学校が求めている人物像の詳細イメージが湧き、そこに対して自分の経験をどう活かしていくか、を考えることができます!

4.面接対策をしっかり行う

面接では、あなたのスキルや経験だけでなく、その学校で働く意欲やコミュニケーション能力なども評価されます。

よくある質問への答えを準備することはもちろん、学校の教育方針について深く理解し、自分の考えをしっかりと伝えられるようにしましょう。

面接では例えば、こんなことが聞かれます。回答例も参考にしてくださいね!

  • 方向の教育方針である「グローバルな人材育成」について、どのように考えていますか?
    ➤今後、世界の人々と関わりを避けては通れない日本において、異文化背景を持つ人と協働できるグローバルな人材育成は非常に大切だと考えます。個人的にも、異文化との出会いは生徒の可能性を広げるものだと考えていますので、授業中や課外活動などで国際交流の機会を積極的に取り入れてきました。
  • 本校の課題である進学率の向上について、どのような取り組みをされたいですか?
    ➤まずは生徒にとって、進学することの価値を伝えていきます。実は以前勤務していた学校でもやったことがあるのですが、進路説明会を開催し進学した卒業生を招き、その後の進路についてどのように考えているかなどをロールモデルとして話してもらい、生徒や保護者にとって進学することのメリットを知ってもらうところから始めたいと考えています。

こういった学校の特徴に絡めた質問は必ずされますので、学校のホームページや学校説明会などで得た情報を基に、自分の経験を踏まえて具体的に回答できるように準備しておきましょう。

5.キャリアコンサルタントを活用する

30代・40代の転職を成功させるためのオススメの1つが、キャリアコンサルタントを活用することです。

キャリアコンサルタントは、転職活動のアドバイスをしてくれるだけでなく、教員経験を基にあなたのポテンシャルを最大限に引き出してくれる存在です。

具体的な活用方法は、以下の通り。

  • 強みや弱みを客観的に判断し、私立学校への転職時にどう活かせるのか具体的にアドバイスをもらえる
  • 性格や持っている価値観を踏まえ、どんな仕事に向いているのかを判断してくれる
  • 模擬面接などを実施し、試験対策を行う(受け答えはもちろん、表情などの非言語コミュニケーション)
  • 転職するだけでなく、転職後のキャリアアップについても具体的なアドバイスをもらえる
  • 一人で継続するのが難しいときでも、モチベーションを上げてくれる

毎日忙しくしている教員だからこそ、転職活動は効率的に効果的に行っていきたいですよね。

相談に乗ってもらえる心強い存在になるので、ぜひ活用してみてください!

学校人事担当
学校人事担当

実際に私立学校へ転職されてくる方は、転職エージェントやキャリアコンサルタントと相談しながら転職活動していましたという方がとても多いです。

経験者だからこそ避けたい「間違ったアピール方法」

公立の先生
公立の先生

教員経験をアピールしなさい、って言われるけど。何が正しくて何が間違いなの?

実は私立学校転職時に「経験者であること」を間違った意味でアピールされる方もいらっしゃるのですが、人事としては「残念ながらそういうことじゃないんだよね・・」と思うことがあります。

特徴的なものを3つご紹介しますので、真似しないようにしてください!

1.経験豊富なので、一人で何でもできます!アピール

私は公立教員時代、一度に複数の業務に携わり、一人で責任感を持って取り組んできたので、私立学校でも一人でしっかりと業務を行っていくことができます。

私立学校では、教員一人ひとりの役割が明確になっていることが多いので、一人ですべてをこなす必要はありません。

むしろ教員間で協力しながら業務を進めることも多いので、「一人でやれます」発言は、チームワークを軽視しているようにとらえられてしまうので避けた方がいいでしょう。

2.公立高校で実績があります!アピール

私は公立学校で生徒一人ひとりに合った進路指導を行った実績があります。なので、進路指導は得意です。

たしかに公立高校での実績はアピール材料ではありますが、採用担当が聞きたいのは「で、うちの学校で何ができるの?」の部分です。

また、実績があっても、志望する学校では求められていないことだったりすると、全くアピールになりません。

私立学校では独自の教育理念やカリキュラムを持っていることが多いので、公立での実績【そのまま】ではなく、自分の実績をもとに【どう学校に貢献するのか】を明確に伝えましょう!

3.私立学校は〇〇な子が多いので‥という間違った固定観念

私立学校には比較的裕福なご家庭の生徒が多いので、難関大学への進学実績にさらに貢献できるように学習指導を行っていきます。

教員として働いていると、自分の経験から「私立はこうだよね」といったイメージができあがってきます。

例えば、私立学校に通う子は裕福な家庭の子だ、とか、保護者がこういうタイプが多いとか。

イメージができあがることは自然なことなのですが、それが事実と違っていることはよくあります。

また、それを基に「だからこういう教育をやりたいと思います!」などと面接などで発言すると、生徒に対して偏見があると思われ、採用担当からはマイナスな印象に

各学校、通ってきている生徒の特徴もありますし、その中で生徒一人ひとりの個性もあります。

そこをしっかりと確認して、事実を基に話をしていきましょう!

学校人事担当
学校人事担当

学校情報をしっかりと収集し、生徒や学校の特徴を把握しておくことをオススメします!

まとめ

今回は、30代・40代の教員が私立学校で即戦力として活躍できる転職のポイントをご紹介してきました。

即戦力としてアピールするための準備として、行うべきことは次のことでしたね!

  • 自己分析を徹底的に行う
  • 志望動機を具体的にする
  • 学校の情報収集を怠らない
  • 面接対策をしっかり行う
  • キャリアコンサルタントを活用する

学校運営には、若手教員だけでなく、経験値を積んだ中堅教員も必要です。

「年齢が気になって‥」となかなか一歩踏み出せない方も多いかもしれませんが、求人情報を見てみると意外に求められているスキルを持っている!ということに気づくこともあるかもしれません。

教員として十数年の経験を積んできている方だからこそ、正しく実績をアピールして転職を成功させ、新しいキャリアアップの道に進めると思います!

「自分らしく先生として働く」を実現させるため、参考にしていただければ幸いです。

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